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日本代表 4か月前

【ベスト8決定版】アジアカップ戦力値ランキング1〜8位。サプライズあるか!? 優勝の本命は?【アジアカップ2023】

シリーズ:アジアカップ戦力値ランキング text by 編集部 photo by Getty Images

4位:カタール代表

AFCアジアカップ2023を戦うカタール代表
【写真:Getty Images】


監督:ティンティン・マルケス
FIFAランキング:58位
戦力値平均:7.7(攻撃力9、守備力7、采配7)

 昨年12月に事実上の解任という形でカルロス・ケイロス監督が辞任したカタール代表は、ティンティン・マルケス新監督の下、急ピッチで代表チームを仕上げた。急造チームなため懸念事項もあったが、ベスト8までは危なげなく突破しており、前回大会王者らしい支配的なサッカーでこれまでの相手を圧倒してきた。

 アジアで最高レベルの「9」とした「攻撃」は、前回大会で日本代表も苦しめたアルモエズ・アリとアクラム・アフィーフを中心に抜群の破壊力を誇る。特に今大会で際立つのが背番号10を着用する後者の活躍だ。2列目でかなりの自由を与えられているアフィーフは代表と所属するアル・サッドで好連係を築くアリとの相性の良さで相手チームを粉砕。定期的にポジションを入れ替えながら空いたスペースに走り込み、並みのDFでは追いつけないスピーディーな攻撃であっという間にゴールを仕留めている。

 一方の「守備」は開幕前より1アップの「7」とした。中でも約2年前からカタール代表の正GKを務めるマシャアル・バルシャムは絶好調で、4試合を消化した時点でのセーブ率は驚異の92%を記録。2020年の東京オリンピックの走高跳の金メダリストを兄に持つ同選手は、自慢の身体能力を武器にスーパーセーブを連発している。

 そして昨年11月にカタールへと帰化したばかりのブラジル出身DFルーカス・メンデスの存在も忘れてはならない。かつてマルセイユで主軸を務めた経験もある同選手は、マルケス監督のアル・ワクラ時代の教え子で、今大会を前に100試合以上共闘した経験があった。このCBを守備の中心に据えたことで、チーム発足から日が浅くても最終ラインは組織的に動けている。彼のカタール代表入りはチームにとって大きくプラスに働いた。

 短期間でチームを作り上げることは難しいが、マルケス監督は教え子やかつては敵として見ていた選手の特徴を把握していた。そのためもあってかすぐに、自慢の攻撃陣を活かすチームの最適解を見出し、状況によっては4バックと3バックを使い分ける柔軟な「采配」でカタール代表を短期間で強化した。急造チームとは思えない高い完成度を誇る開催国は、2大会連続での栄冠にたどり着けるのだろうか。

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