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Jリーグ 4か月前

湘南ベルマーレは石原広教の良さを消していた。浦和レッズDFを「分かっているからこそ…」「練習では何百回と」【コラム】

シリーズ:コラム text by 編集部 photo by Getty Images

「陰のアシスト」浦和レッズを苦しめた動き


 畑も山田と同じように、長い時間を石原と共有してきた。石原が期限付き移籍から復帰した2020シーズンに市立船橋から加入して以来4年間、練習でマッチアップする相手として、ポジションを争うライバルとして切磋琢磨してきた。

 ボールを持った畑に石原が対応したことで、右センターバックの佐藤瑶大が釣り出された。畑からライン間でパスを受けた福田はワンタッチですぐ後ろにいた石井へ渡す。石井はワンタッチで誰も止められないところにボールを置き、3タッチ目で強烈な左足のシュートをファーサイドに突き刺した。

「サイドハーフはだいぶ僕を気にしてくれていたので、中は通しやすかったですね」と言う畑に「陰のアシストだった」と言うと、「そう言ってもらえると嬉しい」と屈託のない笑顔を見せた。

 畑は「練習では何百回とやってきましたけど、公式戦でやれて楽しかった。(石原は自分の)よくない時期を知っている」と言えば、3歳上の石原も「(畑も自分も)1年目に比べたら成長しているんで」と振り返った。

 3人は真剣勝負を楽しんでいた。この試合では結果でも、内容でも湘南サイドに軍配が上がったが、石原もこのまま黙っているはずがない。おそらく来シーズンになる次の対戦では、もっと激しいバチバチの90分を見せてくれるはずだ。

(取材・文:加藤健一)

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