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Jリーグ 2か月前

「僕は悲観していなかった」安西幸輝が見ていた鹿島アントラーズの未来。今の強さは必然?「開幕で負けた時も先を…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「あれはオニさんが言っているプレー」理想的だった崩しとは?

「早川にボールが戻った時、優磨がオフサイドポジションにいたので、相手DFの一瞬のスキが生まれた。その空いたスペースに自分が走り込んで、ゴールを決めることができた。前川選手が一瞬ためらったのが決め手でした」と背番号「9」はしてやったりの表情を浮かべたが、この1点はチームに非常に大きな意味をもたらしたと言えるだろう。

 この1点で勢いに乗った鹿島は、鬼木監督が目指す細かいパスワークからの創造性あふれる攻撃も具現化し始める。40分にレオ・セアラが決定機を迎えた崩しなどはその典型例。始まりは早川のロングフィードで、左のチャヴリッチが反応する。

 前線からボランチの舩橋にボールを戻すと、背番号「20」は大外に開いていた鈴木にリターンパスを送った。次の瞬間、安西がインナーラップを仕掛け、ポケットを取り、マイナスクロスをゴール前に送ったのだ。

 そこに反応したのが背番号「9」。肝心のフィニッシュはボール1個分、外に流れてしまったが、この攻撃こそが新生・鹿島の1つの理想像と見てよさそうだ。

「あれはオニさんが言っているプレーだと思う。ニアゾーンを取ったり、選手がどんどん入れ替わりながら、立ち位置も変えながらプレーすることが表現できた形だった。レオのシュートはあの時は入らなかったですけど。またいいボールを上げられるように頑張りたいですね」と安西は前向きに話していた。

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