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Jリーグ 2週間前

今は違う。「負けたくない。悔しかった」佐々木旭を駆り立てる仲間の存在。川崎フロンターレで変わろうとする背番号5【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 photo by Getty Images

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 今季から川崎フロンターレの副キャプテンの1人に名を連ねる佐々木旭は、主力としてシーズンを戦い抜いた昨季を経て、手応えをつかんでいた。ただ、満足はしていない。高井幸大をはじめとする仲間たちが、さらに高いレベルへ成長させようと佐々木を駆り立てる。(取材・文:菊地正典)

佐々木旭の胸には手応えと悔しさが共存する

佐々木旭
【写真:Getty Images】

 佐々木旭はテレビの前で唇を噛んでいた。

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 3月25日に行われたFIFAワールドカップ・アジア最終予選、サウジアラビア代表戦。画面の中でA代表初スタメンとなったチームメイト、高井幸大が躍動している。

「集中している。いいときの幸大だ」

 逞しさを感じた。だが、同期加入の後輩の活躍を手放しで喜ぶことはできない。

「代表に行ったら同じポジションになる可能性もあるし、すごいなと思って見ているだけじゃない。負けたくない。悔しかったですね」

 佐々木にとって日本代表はほんの数年前まで、憧れでしかなかった。チームの先輩、谷口彰悟(シント=トロイデン)や山根視来(ロサンゼルス・ギャラクシー)が青いユニフォームを来てプレーする姿を羨望の眼差しで見ていた。

 今は違う。

 J1リーグ38試合中37試合に出場し、本職であるサイドバックとしてだけではなく、センターバックとしても攻守両面で目を見張る成長を遂げた昨季を経て、日本代表でプレーすることは現実的な目標になった。

「J1で試合に出て、手応えをつかんだからこそ悔しい思いが出てきていると思うので、そこまで来たんだなという思いはあります」

 あの試合を見てから最初に迎える試合は、3月29日のFC東京戦だった。普段以上に注目されるダービー、多摩川クラシコで自分の力を発揮したい。強い意思を持って佐々木は試合に臨んだ。

 また、佐々木にとってこの試合は、日本代表に選ばれない悔しさを抱えながらトレーニングに励んだ中断期間の成果を発揮したい舞台でもあった。

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