Jリーグ 最新ニュース
今季から川崎フロンターレの副キャプテンの1人に名を連ねる佐々木旭は、主力としてシーズンを戦い抜いた昨季を経て、手応えをつかんでいた。ただ、満足はしていない。高井幸大をはじめとする仲間たちが、さらに高いレベルへ成長させようと佐々木を駆り立てる。(取材・文:菊地正典)
佐々木旭の胸には手応えと悔しさが共存する

【写真:Getty Images】
佐々木旭はテレビの前で唇を噛んでいた。
JリーグはDAZNで全試合配信!
通常より1270円お得に観るならDMM×DAZNホーダイ[PR]
通常より1270円お得に観るならDMM×DAZNホーダイ[PR]
3月25日に行われたFIFAワールドカップ・アジア最終予選、サウジアラビア代表戦。画面の中でA代表初スタメンとなったチームメイト、高井幸大が躍動している。
「集中している。いいときの幸大だ」
逞しさを感じた。だが、同期加入の後輩の活躍を手放しで喜ぶことはできない。
「代表に行ったら同じポジションになる可能性もあるし、すごいなと思って見ているだけじゃない。負けたくない。悔しかったですね」
佐々木にとって日本代表はほんの数年前まで、憧れでしかなかった。チームの先輩、谷口彰悟(シント=トロイデン)や山根視来(ロサンゼルス・ギャラクシー)が青いユニフォームを来てプレーする姿を羨望の眼差しで見ていた。
今は違う。
J1リーグ38試合中37試合に出場し、本職であるサイドバックとしてだけではなく、センターバックとしても攻守両面で目を見張る成長を遂げた昨季を経て、日本代表でプレーすることは現実的な目標になった。
「J1で試合に出て、手応えをつかんだからこそ悔しい思いが出てきていると思うので、そこまで来たんだなという思いはあります」
あの試合を見てから最初に迎える試合は、3月29日のFC東京戦だった。普段以上に注目されるダービー、多摩川クラシコで自分の力を発揮したい。強い意思を持って佐々木は試合に臨んだ。
また、佐々木にとってこの試合は、日本代表に選ばれない悔しさを抱えながらトレーニングに励んだ中断期間の成果を発揮したい舞台でもあった。