鈴木淳之介を3バックの中央に置いた意図とは
スーパーサブとして62分から途中投入されたザヘディは、このプレーから約3分後に金森健志との交代を告げられた。納得できない様子で、ゆっくりとタッチラインへ近づいていくザヘディの背中を、時間がないと言わんばかりに福岡の松岡大起が押して交代を急かした。
試合後の公式会見。福岡の金明輝監督はザヘディの交代に短く言及しただけだった。
「戦術的な意味もあるので差し控えますが、しっかり進んでいくために、そういうことも必要かな、と」
ザヘディを苛立たせ、結果としてベンチへ追いやった鈴木は、試合後も涼しい表情を浮かべていた。
「まあ、外国人選手はあんなものですね」
2月の開幕からリーグ戦の全試合で、3バックの左で先発してきた。しかし、ホームのレモンガススタジアム平塚に福岡を迎えた、29日の第13節では自身から見える景色がまったく違っていた。
鈴木を真ん中で起用した意図とプレーに対する評価に、湘南の山口智監督は言及を避けた。
「意図は特に言う必要はないと思うし、まあやり方のところで配置を変えた形になりました。一人の評価をするつもりはないので、よくやってくれたと思っています」
鈴木自身も「いつも通り、自分のプレーを出すだけでした」と驚きもなく受け止めていた。