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【写真:Getty Images】
川崎フロンターレMF山本悠樹が大切にしたい感覚
5月21日に行われた明治安田J1リーグ第13節、川崎フロンターレは浦和レッズと対戦し、2-2のドローに終わった。一夜明け、25日のガンバ大阪戦に向けてチームはすでに動き出している。MF山本悠樹は取材に応じ、過密日程の中でもチームとして、個人としてもやるべきことが整理されてきていることが良い方向に繋がっていると語った。
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「チームとしてやるべきことがたぶん整理されてるし、ちょっときのうは残念でしたけど、良い形も出つつあるし、ボールも握れるようになってきてるので、一喜一憂せずにやり続けることが大事かなとは思います」
前日に行われた浦和とのゲームは、先制を許しながらもすぐさま同点に追いつき、勝ち越したが、試合終了間際に押し込まれ、勝点1ずつを持ち帰る形となった。AFCアジアチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の激闘後、リーグ戦が再開してからの4試合は2勝1分1敗と決して悪い数字ではない。
山本自身もチームの舵取り役として、全体を動かすプレーに磨きがかかっているようにもみえる。それには、ACLEで味わった悔しさはもとより、大舞台を経験したことでしか得られない感覚があった。
「ACLEを経て、ああいう圧の中でもたぶんやれたところと、まだ足りなかったところが自分の中で課題としてある。ああいう場を経験したからこそどういう状況でも落ち着いてやることが一番大事だっていうのは、今、自分の中であるので、それが良い方向に出てるのかなとは思いますけど」と自身のプレーにおける余裕について話してくれた。
これまでも冷静にピッチ全体を見ながらプレーしていた山本だが、ACLEという国際舞台を経験したことで、以前よりも違いが明確になったようだ。
「ACLEに行ってあの圧の中で落ち着いてやれば、できる部分も自分の中では手応えとしてあったし、決勝でより圧のかかった状態でもっとできたんじゃないかっていうのが自分の中ですごい悔しさとして残ってるので、そこにすごい今、標準がある。もう一度あのピッチに立つためには、その基準を落としてはいけないと思っている」としたうえで、「見え方の彩度の問題。(これまでも)見えてはいたけど、確信的まではいかなかったものが今すごい確信を持って選べるようになってる」と視野が広がり、プレーに確実性を持って選択できているという。
加えて、山本に影響を与えたのが、決勝の対戦相手であるアル・アハリ・サウジの元ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノだった。「圧のかかった場で最終的に評価されたのがフィルミーノっていうのがすごい感銘を受けたというか。あの舞台でもすごい落ち着いてプレーしてたと思いますし、相手にしててもすごい嫌だったので、そういうところを目指していかないといけないのかなっていうのが今すごい明確にあるので自分の中でやるべきこと、やらないといけないことが整理されてる感じですかね」と頭の中がよりクリアになっている。
自分の中の視界が一気に開けたことで、山本は今、サッカーが楽しいという。
「自分のやれるイメージというか、自分が思ってることをプレーですごく表現できることが多くなってきてると思います。今も楽しいですけど、すごい成長時期でもあると思うので、この感覚をすごい大事にしたいなと思います」
次節の相手は古巣のガンバ大阪だが、山本の中でやるべきことははっきりとしている。
「お世話になったクラブですし、そういう個人的な感情もないとは言い切れないですけど、どっちかと言うとチームは今、試合数も少なくて、上を追わないといけない状況なので、きのうの勝点を落としたところもそうですし、もう一度チームとして波に乗るためにしっかりと勝たなきゃいけないゲームだと思う。ホーム4連戦の最後をしっかり勝てるように準備できればいいかなと思います」
(取材・文:編集部)
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