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　スタジアムの持つパワーは単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、収容人数、アクセス、座席の多様さ、チケット価格（大人・一般のみ）、所在地人口の5つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブのスタジアムはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位（最高位）を60ポイント、60位（最下位）を1ポイントとして降順で計算した合計値。

5位：ヴィッセル神戸（221）

本拠地：ノエビアスタジアム神戸
収容人数：2万9,193人（12位）
最寄り駅からの距離：0.35km（2位）
座席種類数：25（3位）
最安チケット価格：3,500円（60位）
所在地人口：148万6033人（7位）

　ヴィッセル神戸の本拠地「ノエビアスタジアム神戸（ノエスタ）」は、アクセス性、スタジアム設計、サービスの多様性において国内屈指の完成度を誇り、スタジアムパワーランキングで5にランクインした。

　最大の強みは、地下鉄海岸線・御崎公園駅からわずか徒歩5分（0.35km）という抜群のアクセス性。Jリーグ全60クラブ中で2位タイという駅との近さは、遠方からの観客にも優しい設計だ。所在地の神戸市は人口約150万人の大都市で、観客動員のポテンシャルは高い。

　スタジアムの収容人数は2万9,193人でリーグ12位。2025シーズンのノエスタ開催試合では、平日を除いてほぼ毎回2万人超を動員し、キャパシティとのバランスも良好だ。

　自由席のチケット価格は3,500円でリーグ最高額だが、座席の多様性では全体3位の25種類を誇る。ファミリー席、VIP、ピッチサイド、グループ観戦向けなど、幅広い層に対応。「1day VIP」は30万円という超高額席だが、選手バスの出迎えやピッチレベルでのウォーミングアップ見学など、唯一無二の体験を提供している。

　都市力、利便性、快適性の3拍子が揃ったノエスタは、ヴィッセル神戸の成功と歩調を合わせて成長してきたスタジアムだ。その完成度の高さが、今のクラブの地位を支える重要な基盤となっている。