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細部の詰めと小さな綻び。ヴィッセル神戸が痛感した横浜F・マリノスの強さ【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第9節、ヴィッセル神戸対横浜F・マリノスが22日に行われ、2-3でマリノスが逆転勝利を収めた。神戸は幸先よく2点を先行したが、マリノスが3点を奪って試合をひっくり返した。好調だったはずの神戸と昨季王者の差を、酒井高徳や齊藤未月らは痛感していた。(取材・文:元川悦子)


好スタートを切ったヴィッセル神戸


【写真:Getty Images】

 8節終了時点で6勝1分1敗の勝ち点19で首位に立っていたヴィッセル神戸。前節・鹿島アントラーズ戦も大迫勇也と武藤嘉紀の各2ゴールなどで5-1と圧勝していた。非常に勢いがある状態で、22日にはホーム・ノエビアスタジアム神戸に昨季王者・横浜F・マリノスを迎えた。

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 両者は昨季、11月5日の最終節に神戸のホームで激突している。神戸は1-3で苦杯を喫し、目の前で優勝を決められている。吉田孝行監督も「マリノスは越えければいけない相手」と意気込みを新たにしており、リベンジを果たしたうえで、ガッチリと首位固めをしたかった。

 その思惑通り、神戸は好スタートを切った。最前線の大迫、右FWの武藤、左FWの汰木康也、トップ下・井出遥也らが高い位置からボールを追い、チーム全体が序盤からハイプレスの意識を前面に押し出していく。高い位置で奪って速く攻めるスタイルはマリノス守備陣にとって間違いなく脅威になっていた。遅攻の際も大迫にロングボールを当て、セカンドボールを拾い、両サイドを巧みに使いながらクロスを入れていく形を中心に、スピーディーかつシンプルなスタイルが機能し、ゴールへの迫力を感じさせた。

 こうした中、前半19分に先制点が生まれる。CB本多勇喜が供給したロングパスを山根陸が頭で競ってGKも戻そうとしたところ、GKとの呼吸が合わずにボールは無人のゴール方向へ。走り込んできた汰木がそのままゴールに蹴り込むというラッキーな形で、神戸が1点をリードした。

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