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日本代表 10年前

NZ戦の意外な見どころ。大迫、豊田らがゴールすれば記念すべき国立100人目の得点者に

text by 河治良幸 photo by Getty Images , Asuka Kudo / Football Channel

「どれだけ自分の体を日本のために捧げられるかを考えてやりたい」(豊田)

 その大迫と1トップを争う柿谷曜一朗は高熱で今回の参加を辞退し、Jリーグの開幕戦で2得点をあげた豊田陽平が追加で呼ばれた。昨年8月のウルグアイ戦では「遠慮はないですけど、なかなか自分の思うようには行かないところがあった」と反省する大型ストライカーは今回の招集を「W杯まで迫っているところでチャンスをいただけた」と語る。

 豊田は「自分がこのタイミングで入るとしたら、オプション的な要素が高くなる」と現状の立場を認識しており、「高さ、強さ、あとは相手のディフェンスを追って、日本のために体を粉にして働くこと」を出しながら、しかし結局はストライカーとして得点を決めないことには大きなアピールにならないことも自覚している様だ。ただ、それもチームの勝利があって初めて喜びになる。

「FWなので結果が求められるところで、無得点というのはポジティブに捉えられない。でも僕はここをステップアップにとは思っていない。この試合のためにすべてを懸けたい。日本のためにというところを意識したい。どれだけ自分の体を日本のために捧げられるかを考えてやりたい」(豊田)

 勝利に貢献するためにゴールを目指す意識では工藤壮人も負けていない。J開幕戦では2人のレアンドロとの見事な連携からワイドを突いて得点を奪った。「代表にもいい選手がたくさんいるので、うまく活かし合えれば」と語る工藤は、周りの特徴を理解しながら自分の特徴を出していくことに強い意識を持っている。

「結果しかない。点を取ってここまでのぼり詰めてきたので、チームのやり方やフォーメーションはあるけど、自分がゴールを取れるポジションを比重に置いてやっていかないといけない」と語る工藤は相手の守備の突くべき部分もしっかりチェックしたという。ウィングの位置からでもタイミング良くエリア内に入り込み、うまく合わせていく動きが求められる。

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