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日本代表 10年前

NZ戦の意外な見どころ。大迫、豊田らがゴールすれば記念すべき国立100人目の得点者に

text by 河治良幸 photo by Getty Images , Asuka Kudo / Football Channel

「いい話に変えるには僕が結果を残すしかない」(香川)

NZ戦の意外な見どころ。大迫、豊田らがゴールすれば記念すべき国立100人目の得点者に
香川真司【写真:Getty Images】

 彼らストライカーに負けず、得点を欲しているのが香川だ。所属のマンチェスター・ユナイテッドで出番に恵まれず、しばらく得点も決めていない。「常にゴールを取るイメージは持っていて、毎試合狙っています。それはチーム関係なしに、もっともっと向上していくにはホントに試合で結果を残さないといけない」と高ぶる気持ちを言葉に込めている。

 現在の境遇に関しては「こんなに大きい壁っていうか、こういう経験っていうのはなかなかできない」と受け止めるが、代表戦での得点は再飛躍のきっかけになるだろう。

「今はこの壁をポジティブに捉えてるけど、W杯の年にあるっていうのは何らかの意味でもある。それをいい話に変えるには僕が結果を残すしかないから、ピッチの上で証明できるように頑張りたい」と語る。

 その香川に関してはやはり試合勘とコンディションが心配されるが、「自分がピッチの上で結果を残せれば、そこまで心配しなくても問題ないのを証明できる」と主張する。そのためにも分かりやすい結果がゴールであることは間違いないだろう。体が大きくゾーンの度合いが強いニュージーランドの守備は、香川の持ち味を発揮しやすい相手でもある。

 素早いパスワークで左サイドでチャンスの起点を作りながら、ウェーブからの3人目の動きやワンツーを駆使してゾーンの合間に飛び出す。タイミング良く縦に抜け出すことができれば、あとは本人が課題にあげるフィニッシュの瞬間までゴールに向かう意識、そして最後の精度が試されることになりそうだ。

 誰の得点が国立の最終戦を飾り、W杯イヤーである2014年の扉を開けるのか。ザッケローニ監督は「この試合でそれぞれの選手が監督に対して、どれだけインパクトを残せるのかということが、その先の招集にも影響してくる」と強調する。チームが勝利するための選手の役割は様々だが、アタッカーたちにとって最大の“インパクト”がゴールであることは言うまでもない。

【了】

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