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日本代表 10年前

「左には左を」。初戦から見えたアギーレ監督の利き足へのこだわり。坂井招集の理由も利き足にあり

text by 神谷正明 photo by Getty Images

大迫、柿谷、柴崎、酒井高、水本が先発へ

 ウルグアイ戦では坂井が何度かそういうボールを蹴っていた。全般的に右利きの左センターバックよりもリスクを回避しながら攻撃に関与できるというメリットがある。もちろん、基本となる技術力があるのが前提にはなるが。

 そういった点から左利きにこだわる監督はいる。有名なところではルイス・ファン・ハール監督もそのひとりだ。

 ザックジャパン時代の2013年11月にオランダ代表と試合をした時の相手監督がファン・ハール監督だったが、その時に「ディフェンスには本当は左利きの選手が良かったのだが、2人の選手がケガで出られなかったので右利きのフラールを入れた」と言っていたことが印象的だった。

 アギーレ監督は左インサイドハーフにも左利きの田中順也を配置したが、そうすることで同じようにリスクをあまり負わずにシンプルにサイドから攻撃を組み立てやすくなる側面がある。

 ウィングは本田が右、岡崎が左と逆足の選手を置いたが、これは彼らが攻撃の最後の仕上げをする役割を担っており、逆足の方がゴールに向かってプレーしやすいからだろう。

 そういった観点から、個人的には2試合目のベネズエラ戦では扇原貴宏を左センターバックで見てみたいと思っているが、どうやらその可能性は今のところ低そうだ。

 アギーレ監督は前日会見で「選手全員を見たいので(スタメンが)5人変わる」とコメントし、本田圭佑と柴崎岳を先発起用することも明かした。

 2日前の練習で主力組と思われるグループに入っていたのは本田、大迫勇也、柿谷曜一朗、細貝萌、柴崎、森重真人、酒井高徳、水本裕貴、吉田麻也、長友佑都。ちょうどウルグアイ戦から5人が入れ替わっていることから、このメンバーがそのままスタメン起用される可能性が高い。

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