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日本代表 8年前

リオ五輪予選を経た植田直通の変化。「強い相手とやりたい」。更なる強敵を欲する飢餓感

text by 藤江直人 photo by Getty Images

手応えより物足りなさを覚えた欧州遠征

欧州遠征では相手に物足りなさを覚えた
欧州遠征では相手に物足りなさを覚えた【写真:Getty Images】

 ハリルジャパンがワールドカップ・アジア2次予選を戦っている期間中に、U‐23日本代表はポルトガル遠征を実施。リオデジャネイロ五輪出場決定後で初めての対外試合に臨んだ。

 現地時間3月25日にはロンドン五輪で金メダルを獲得したU‐23メキシコ代表を2対1で下し、同28日にはクラブチームのスポルティングCPと1対1で引き分けた。

 植田は前者との試合で先発フル出場、後者では後半途中からピッチに立っている。4年前のチームとはメンバーもすべて異なるので一概に比較はできないが、それでも今夏の五輪にも出場する強豪メキシコとの90分間に、植田は手応えよりも物足りなさを覚えていた。

「今回のメキシコもスポルティングもかなり弱かったので、うーん、あまり…チーム全体としては攻撃のやり方や守備のやり方というのは徹底してできたと思いますけど、(個人的には)もっと強い相手とやりたい、という思いはあります」

 成長の速度をさらに加速させるためにも、もっともっと強い相手と対峙したい。大胆かつ不敵な言葉を発するようになった21歳の視線は、リオデジャネイロの先に待つロシアの地へも向けられている。

 右ひざの故障で代表を辞退したDF内田篤人(シャルケ)に代わり、植田はハビエル・アギーレ前監督のもとで臨んだ昨年1月のアジアカップのメンバーに抜擢されている。

 準々決勝で敗退するまでの4試合で出場機会が訪れなかったこともあり、植田自身も「あれは別物です」とA代表歴にはカウントしていない。それでも、目指すべき場所はしっかりと脳裏に刻んだ。

「ただ、A代表の先輩たちが真剣勝負を繰り広げている姿を間近で見ることができた点で、すごくいい経験にはなった。普段はどのような生活をしているのかもわかったし、オリンピックだけではなく、最終的にはやはりA代表を目指さなきゃいけない。すでに始まっているワールドカップ予選に自分が関わっていくためにも、今年はしっかりと鹿島で結果を残していかないといけない」

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