本田圭佑と浦和レッズの決定的な差。クラブW杯で何が明暗を分けたのか?

アブダビで開催されているクラブワールドカップ2017において、本田圭佑の所属するパチューカと浦和レッズの初戦は明暗が分かれた。パチューカが延長戦にまでもつれる死闘を制したのに対し、アジア王者として登場した浦和はまさかの敗戦。両者には決定的な違いがあった。差は生まれるべくして生まれたのだ。(取材・文:植田路生【アブダビ】)

2017年12月12日(Tue)11時40分配信

text by 植田路生 photo Getty Images
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やりたいことを全部諦めた本田圭佑

本田圭佑
パチューカに所属する本田圭佑【写真:Getty Images】

 浦和レッズの選手たちは一様にうなだれ「サポーターに申し訳ない」と繰り返した。クラブW杯にアジア王者として出場した浦和だったが、初戦で開催国枠のアル・ジャジーラに敗北。レアル・マドリーとの対戦は叶わず、5位決定戦に回ることになった。

 その数時間に登場したパチューカは延長戦にもつれる死闘の末、ウィダド・カサブランカに競り勝った。120分間フル出場を果たした本田圭佑は疲労も見せず、どこか満足気な表情で取材陣に対応した。

 両者はどこで差が生まれたのか。対戦相手も、それぞれの状況も異なるが、そこにはやはり決定的な違いがあったように思えてならない。何が明暗を分けたのか。

 パチューカにとって厳しい試合だった。これまで3週間試合がなくコンディション調整は簡単ではなかった。カサブランカのスピード感のある攻撃に苦しめられ、また激しいプレスに思うような攻撃ができなかった。

 本田が述懐する。「僕はやりたいことはあったんですけど、前半のうちに全部諦めた。今日は勝てばいいと。そんなつもりでゲームを読みながらプレーしていた」。本田は何本か決定的なパスでチャンスを演出し、鋭いシュートも打った。だが、それ以外では味方を活かす動きに集中し、時に最終ライン近くまで下がって守備に追われた。

 一発勝負のミニトーナメントは負けたら終わりだ。パチューカはチームとして負けない戦いに徹した。普段のような小気味良いパス交換での攻撃は鳴りを潜め、チャンス時も少数でのコンビネーションで崩し切ることを意識していた。

 相手に退場者が出てからも、一気呵成とばかりに攻めに転じるのではなく、リスク管理は徹底していた。カサブランカの攻撃陣は強力で、個で打開して一発をものにする力を持っていたからだ。

 一方、浦和はどうだったのか。

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