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日本代表 6年前

セネガルは強いが隙もある。勝利に必要なラッキーボーイの出現、鬱憤を晴らしてほしいあの選手【宮澤ミシェルの独り言/ロシアW杯】

シリーズ:宮澤ミシェルの独り言 text by 青木務 photo by Getty Images

勝ち目が見つからないのが正直なところ

 高さでは勝てないからハイクロスは無理だね。でも、低いボールで行った場合は、マークの受け渡しが非常にラフなので可能性はある。日本にとっては「斜めの動き」がキーポイントになる。セネガルは一人ひとりのプレーエリアが広いから、ちょっと角度を変えた場所に立っていないとダメだね。必ず動きながらパスをもらう。中盤からボールを受ける時に必ず斜めの動きで相手の間にポジションを取る。

 普通にやっていても身体能力でカバーされちゃうから、マークの受け渡しのところで矛盾を起こさせないといけない。そのためには最初の立ち位置と受ける位置だね。それを全て丁寧にやらないと。マンツーマンの状態で受けても潰されてしまうし、勝ち目はないね。

 ポーランド戦のセネガルにはちょっと驚いたね。それでも最後はバタバタしていて、組織ではなく個人で守ろうとしていた。日本はどこかのタイミングで先制できればいいんだけど、そうなった時の怖さというのもある。そこから相手が襲いかかってくると想像すると、4年前のブラジルワールドカップで対戦したコートジボワールと同じような匂いを感じるんだよね。

 ロシアはそこまで暑くもなく走り切れる。日本にとっていい環境だけど、相手チームにも同じことが言えるからね。なかなか、勝ち目が見つからないというのが正直なところだよ。

 ただ、クロスに対してファーサイドがフリーになったりしていて、やっぱりボールばかり見ている感じはある。だから日本は工夫しないといけないね。セットプレーでもニアでフリックしてファーでシュートとか、一番高さのある吉田麻也を囮にして他の選手に合わせるとか。そういう“クッション”が必要。まともに上げても勝てない。

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