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日本代表 6年前

香川真司、今こそ「新たな10番像」の確立へ。迎える大一番、盟友に証明したい成長した姿【ロシアW杯】

日本代表は現地時間28日、ロシアワールドカップ・グループリーグH組第3節でポーランド代表と対戦する。引き分け以上で決勝トーナメント進出が決定するという状況の中、攻撃陣をけん引する香川真司には大きな期待が寄せられる。バックアッパーの本田圭佑が結果を残している分、今度は背番号10がヒーローになる番である。(取材・文:元川悦子【ボルゴグラード】)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

ポーランド戦はメンバー入れ替えも視野に

川島永嗣
低調なパフォーマンスが相次いでいる川島永嗣はポーランド戦でもゴールマウスを守ることとなりそうだ【写真:Getty Images】

 2018年ロシアワールドカップ16強進出のかかる重要な大一番となるポーランド戦が明日28日に迫った。26日夜に現地入りし、27日に試合会場のボルゴグラード・アレナで公式練習を行った日本代表だが、この日の17時の気温は35度超。

長友佑都は「ここに着いた時はかなり暑いなと思ったけど、ピッチ上は日陰になるからまだマシかな」と感想を口にしていた。原口元気は「日本の方が暑さに強いし、相手の方がしんどいと思う」と前向きに語ったが、これまで2試合とは全く異なる過酷な環境下の一戦になるのは間違いなさそうだ。

 となれば、ボールを走らせるような効率的な戦いは必須。加えてメンバー入れ替えも必要になってくる。すでに消耗している選手もいるだけに、3試合続けて同じスタメンというのは体力的にもリスクが高い。西野朗監督も何人かの交代を考えているはずだ。これまで2戦で警告を受けている長谷部誠と乾貴士は候補者筆頭だし、大迫勇也や昌子源も変更の対象になるかもしれない。

 ただ、このところ不安定なパフォーマンスが相次ぎ、批判の矢面に立たされている守護神・川島永嗣は、引き続きスタメンでピッチに立つと見られる。公式会見に出席した本人は「批判されることに対しての覚悟がなければここにいない。今度は自分が助けられるようにいいゲームをしたい」と強調。気持ちを切り替えて戦うという。これまでも数々の修羅場をくぐってきた35歳のベテランGKなら、今回の苦境も必ず乗り越えてくれると期待したいところだ。

 こうした中、ポーランド戦では引き分け以上の結果を手にし、2大会ぶり3度目の決勝トーナメント進出を決めないといけない。目下、H組首位の日本は有利な立場にいるが、2連敗からドイツを撃破した韓国のように、重圧から解き放たれたチームが全く別の顔を見せることは大いにあり得る。欧州予選を首位通過してきたポーランドにはそれだけの底力があることを考えて、まず守備から入らなければならない。

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