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日本代表 6年前

俺たちフロンターレ育ち。三好康児と板倉滉、武者修業で掴んだ自信と共鳴する日本代表への思い

text by 舩木渉 photo by Getty Images

三好康児が札幌で密かに重ねた努力

三好 板倉
三好康児(左)は札幌で、板倉滉(右)は仙台でそれぞれ主力に定着した【写真:Getty Images】

 時を同じくして武者修行に出た三好も、札幌で攻撃の中核を担うようになって、意識が変わってきたという。「やっぱり試合に出続けるにあたって、コンディション面だったり、考えなければいけないところがすごく増えたので、よりしっかりとサッカーと向き合い、パフォーマンスを維持していくためにどうしていけばいいか、すごく考えるようになりました。そこで課題もすごく出てきているので、試合をこれだけ連戦を続けていく経験ができなければ感じられなかったところかなと思います」と期限付き移籍の成果を口にする。

 三好はJリーグの連戦が続く中でも、夏場の暑さやアジア大会に向けて個人トレーニングを積んできたという。特に札幌は関東や関西と気温が大きく違うため、夏により厳しい環境で試合をしなければいけないアウェイゲームとのギャップをなくすため、日々のトレーニングから暑さ対策を実践してきた。

 その1つが涼しい札幌での練習でも暑さを再現するため、あえて長袖シャツを複数枚着るというもの。そして、もう1つはサウナに通うことだ。週に2、3回、試合日程との兼ね合いも考えつつ、クラブハウス内やスーパー銭湯のサウナに入ってコンディションを調整していると明かした。

「やっぱり札幌は気温が違いすぎて、十数度違う時もありますし、そこはJリーグもそうですけど、アジア大会でも個人的に合わせていかないとコンディションも合わないと思ったので」

 三好の努力はピッチ上の結果にもあらわれてきている。ゴールこそないが、リーグ戦ではすでに5アシスト。ストライカーの周囲を動き回る2シャドーの一角で申し分ない働きを披露している。ただ、U-21代表とクラブでは同じポジションでも役割が違う。それでも「逆にそれが自分としてはどちらもすごく還元できるというか、札幌でも代表でも還元できる。そこはすごくやりがいがあって、自分の成長にもつながっている」と、それぞれで得たものをクロスオーバーさせながらモチベーションを高く保ち続けている。

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