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Jリーグ 5年前

かつて欧州クラブも注目、柏ユース黄金世代の司令塔・仙石廉。酒井宏樹ら同期に伝えたいこと【トライアウト】

日本プロサッカー選手会(JPFA)主催のトライアウトが12日と13日に行われた。クラブから契約更新しないことを通知されたJPFA会員の選手が参加し、11対11のゲームなどでアピール。その中に仙石廉がいた。10代の頃にはヨーロッパのクラブからも注目された選手だ。(取材・文:青木務)

text by 青木務 photo by Getty Images

トライアウトに参加した、酒井宏樹の同期

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仙石廉(写真は栃木SC時代のもの)【写真:Getty Images】

 アジアカップに臨む日本代表メンバーが12日、発表された。サプライズはなく、新体制発足後の5試合で好パフォーマンスを見せた選手たちが名を連ねている。フランスの名門マルセイユで主力を張り、ワールドカップ2大会連続出場中の酒井宏樹も選出。この右サイドバックは、森保ジャパンでも代えのきかない選手だろう。

 同じ日、一人の男が千葉県内のピッチを走っていた。雨に打たれながら、彼はキャリアをかけてボールを追っていた。

 仙石廉は1990年生まれの28歳。国内有数の育成組織を持つ柏レイソルで育ち、2009年にトップチーム昇格を果たした。この年の柏U-18のメンツは強烈で、同い年の9人がプロになった。その中に酒井も含まれ、仙石とは同期となる。

 プロ10年目の今季は栃木SCで出場機会に恵まれず、夏にはプロとして5クラブ目となるガイナーレ鳥取へ移籍。8試合に出場してシーズンを終えた。

「『やっぱりサッカーっていいな』って思うことができた。サッカーの楽しさを思い出せたのが良かったですね。試合に出ることが一番楽しいですから。栃木はJ2でいい戦いをしていたので、残ってチャンスを見出すよりも他のチームでチャレンジしたいと。鳥取に行ったことに対する後悔はありません」

 プレーできる喜びを取り戻した仙石だが、栃木との契約が満了となり、来季の所属先がなくなった。そして、キャリアで初めてとなるトライアウト参加を決めた。

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