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東京Vユース同期と共に日本代表初招集。畠中槙之輔「昨年夏に移籍した理由は…」

text by 編集部 photo by Getty Images

畠中槙之輔 安西幸輝
東京ヴェルディ時代の畠中槙之輔(左)と安西幸輝(右)【写真:Getty Images】

 日本サッカー協会は14日、今月22日のコロンビア戦と26日のボリビア戦に向けた日本代表メンバーを発表した。

 A代表初招集となった4人の中に、興味深いコンビがいる。それはDF安西幸輝とDF畠中槙之輔だ。現在はそれぞれ鹿島アントラーズと横浜F・マリノスで活躍している2人だが、実は1995年生まれの同い年で、東京ヴェルディジュニア、ジュニアユース、そしてユースの同期でもある。

 ジュニア時代から互いを知り尽くした2人が、同時に日本代表初招集となり、すでに畠中のもとには安西から電話がかかってきたという。「『入ってよかったな』みたいなのもそうですし、『がんばろう』みたいなのもありましたし、お互い初めてというのもあって、『心強いな』というのは話しましたね」と
そこでの会話内容も明かしてくれた。

 安西は2018シーズン開幕前に東京Vから鹿島へ移籍し、左右両サイドバックだけでなく両サイドハーフもこなせる器用さと、高い攻撃力を武器に欠かせない戦力の1人としてAFCチャンピオンズリーグ優勝も経験した。

 J1ですぐに持ち味を発揮して名門で主力に定着したユースの同期の存在が、自らのステップアップも後押ししたとも語る。畠中が東京Vからマリノスに移籍したのは2018年の夏だった。

「僕が昨年の夏に移籍した理由も、安西幸輝選手が活躍しているのを見て刺激になったからというのもあった」と述べた23歳は、「こんなに早いタイミングでまた一緒にやれると思っていなかったですけど、素直に嬉しい」と日本代表で再会できることの喜びもあらわにした。

 今回、日本代表に招集されたメンバーには他にも東京V出身選手がいる。ユース時代に1つ上の先輩だった中島翔哉はすでにサムライブルーの10番としてチームに不可欠な柱となり、東京Vのトップチームで10番キャプテンを任されたこともある小林祐希は1992年生まれの先輩だ。

 畠中も旧知の選手たちがいることを心強く思っており、「先輩方や同期とまたやれるというのも嬉しい」と語る。特に中島については「1つ上なんですけど、ユース、ジュニアユースの頃から実力もあって、すごいなと思っていたので、その選手が代表で10番で活躍して…というのを見ると、すごく刺激になりましたし、自分もここに立ちたいなと思っていたので、また一緒にやれると思えてすごく嬉しい」と顔をほころばせた。

 守備だけでなく高精度のパスで攻撃にも貢献できる今のプレースタイルを築き上げられたのは、マリノスに来る前の日々があったからこそ。「守備面に関しては町田(ゼルビア)に1年間レンタルで行った時にハイラインという戦術でやってきたのも大きかったですし、攻撃面に関してはヴェルディのロティーナ監督(現セレッソ大阪監督)と一緒にやった攻撃的サッカーですごく身についた」と振り返る。

 畠中にとってやはり下部組織から育ってきた東京V時代の経験は、今でも宝物なのである。果たして日本代表に“緑の旋風”が巻き起こるか。エースとして期待される中島、久々の復帰で実力を示したい小林、そして若さ溢れる安西と畠中のヴェルディ出身4人衆に注目だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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