2001年Jリーグ。N-BOXが見せた伝説の輝き。黄金世代は続々海外へ、サンドニの悲劇も【Jリーグ平成全史(9)】

2019年04月28日(Sun)7時05分配信

シリーズ:Jリーグ平成全史
text by 編集部 photo Getty Images
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主な出来事

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黄金世代のリーダーである小野伸二、稲本潤一、高原直泰が海外移籍を果たした【写真:Getty Images】

 2001年は黄金世代のリーダーである小野伸二、稲本潤一、高原直泰が海外移籍を果たしている。それぞれオランダのフェイエノールト、イングランドのアーセナル、アルゼンチンのボカ・ジュニアーズと名門の一員となった。中でも小野は加入後すぐさまレギュラーに定着。持ち前の天才的なセンスで攻撃を操縦し、その優しく上質なパスは「ベルベットパス」と称された。

 Jリーグでは、大久保嘉人が国見高校からセレッソ大阪に入団した。1年目から出場機会を掴み、カッとなりやすい性格が顔を出すことも少なくなかったが、大器の片鱗は示している。また、今野泰幸が東北高校からコンサドーレ札幌に入団。岡田武史監督に見出され、出番を得た。

 鹿島アントラーズ、ジュビロ磐田の2強時代全盛だったJリーグにおいて、磐田が世界を見据えて進化を遂げたのもこの年だ。アジアクラブ選手権を制し、アジアスーパーカップ覇者にもなった彼らは、2001年7月に開催予定のクラブ世界選手権に出場することになっていた。

 銀河系軍団レアル・マドリーも出場するこの大会に向け、磐田は新システムを編み出す。それが「N-BOX」である。セントラルミッドフィルダーの名波浩を囲うように服部年宏と福西崇史のボランチ、奥大介と藤田俊哉の攻撃的MFを配した形だ。全員が一つの生き物のように動き、ボールを奪っては分厚い攻撃を仕掛けた。

 試合を重ねるごとに少しずつ完成度を高め、4月に行われた鹿島とのライバル対決では2-1ながら圧巻の内容で勝利を収めた。Jリーグ史上最強のチームと呼ばれたこの時の磐田が、銀河系軍団のマドリーを相手にどこまでやれるか。そんな期待が高まった頃、大会の中止が発表された。

 マドリーとの対戦は実現せず、N-BOX自体も名波の負傷などがあってメイン布陣となることはなかった。それでも、日本サッカー全体が成長を続ける中、ひとつのクラブが革命を起こしたことを忘れてはならない。

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