2001年Jリーグ。N-BOXが見せた伝説の輝き。黄金世代は続々海外へ、サンドニの悲劇も【Jリーグ平成全史(9)】

2019年04月28日(Sun)7時05分配信

シリーズ:Jリーグ平成全史
text by 編集部 photo Getty Images
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この年、世の中では何が?

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コンフェデレーションズカップで決勝進出を果たした【写真:Getty Images】

 2001年は第1次小泉内閣が発足。歴代で最もインパクトの強い首相の一人だろう。地震大国と呼ばれる日本だが、避難訓練の約束に「戻らない」が追加されたのもこの年。学校で「おかしも」の標語を見た人も多いと思うが、これは「押さない、駆けない、喋らない、戻らない」である。

 また、宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」が公開され、興行収入は300億円を超えて日本歴代興行収入第1位を記録している。

 3月にユニバーサル・スタジオ・ジャパンがオープンすると、9月には夢の国も新たなテーマパーク、東京ディズニーシーを開園した。

 9月といえば世界を震撼させる事件があった。アメリカ同時多発テロ事件である。ハイジャックされた4機の航空機のうち2機がワールドトレードセンターに突入するなど、死者2996人、負傷者6000人以上の被害を受けた。これを機に国際テロ組織の脅威が認識されるようになり、イラク戦争が勃発するなど泥沼化していく。

 ワールドカップ前年のこの年、埼玉スタジアム2002、新潟スタジアム、札幌ドームが開場。世界最大の祭典に向け準備が進む中、日本代表はコンフェデレーションズカップで躍動する。

 初戦のカナダ戦を3-0と危なげなく勝利。小野伸二のFKで先制したが、スポットに立った中田英寿との「口ジャンケン」でキッカーを決めたという。続くカメルーン戦は鈴木隆行が2ゴールとブレイクを果たし、ブラジル戦はスコアレスドローに終わったものの準決勝進出となった。

 豪雨の中で行われたオーストラリアとの準決勝。前半43分、ゴール中央でFKを得る。キッカーの中田はピッチ状況を考え、地を這うようなシュートを放つ。ゴールライン上にいた相手が足を出したが、ボールはゴールに吸い込まれた。

 大黒柱での一発で日本は決勝進出を果たした。しかし、中田は決勝には出場していない。ローマがセリエAの優勝争いをしており、当初は「グループリーグ3試合のみ」という条件で中田は日本代表に合流した。ところが、トルシエ監督は引き続き日本に残るよう要請。それによって準決勝まで帯同することになった。トルシエの強引さに中田も辟易したかもしれないが、日本を決勝へと導き、無事ローマに戻ってスクデット獲得に貢献した。

 ちなみにこの年、未来のスター候補が産まれている。今や世界が注目する存在となった、久保建英である。

【了】

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