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日本代表 3年前

日本代表の最新序列は? 5・6月シリーズ全選手査定。5試合終えポジション別にA〜C評価、アピールに成功したのは…

シリーズ:編集部フォーカス text by 舩木渉 photo by Shinya Tanaka, JFA

MF(2列目)

鎌田大地
【写真:田中伸弥】

ミャンマー戦:伊東純也(78分OUT)、鎌田大地(フル出場)、南野拓実(フル出場)、原口元気(62分IN)、浅野拓磨(78分IN)

 爆発的なスピードで右サイドを蹂躙した伊東、狭いスペースでも高い技術と広い視野で攻撃の起点になり続けた鎌田、ゴール前で類い稀なセンスを発揮して2得点の南野。先発出場した3人がファーストユニットとしての評価を確立しつつある中、途中出場の原口は結果への貪欲さが空回りしている感が否めず。アグレッシブさは光ったが、立場の厳しさを自ら示しているかのようなプレーだった。

U-24日本代表戦:原口元気(45分OUT)、鎌田大地(45分OUT)、南野拓実(45分OUT)、古橋亨梧(45分IN)、伊東純也(45分IN)、坂元達裕(62分IN)

 原口は果敢な仕掛けで攻撃にアクセントを加えていたが、決定的なプレーにはつながらず。強い気持ちが先行して空回りしている印象は否めず、南野ら年下の選手たちを脅かすには至っていない。一方、鎌田と南野の連係は試合を重ねるごとに向上。後半からはそれぞれ際立った特徴を持つ選手たちも登場し、多彩なパターンの可能性を感じさせた。

タジキスタン戦:原口元気(45分OUT)、古橋亨梧(フル出場)、南野拓実(45分OUT)、坂元達裕(45分IN)、鎌田大地(45分IN)

 相変わらず原口は結果を急ぎすぎている。一方、逆サイドの古橋は積極的な飛び出しや走力を生かして1得点1アシストを記録し、終盤には1トップも務めるなど自分の武器をしっかり発揮しながら結果を残した。途中出場の坂本はフィニッシュのクオリティこそ欠いたもの、切れ味鋭いドリブルなどで何度か見せ場を作った。南野は前半のみの出場ながらワールドカップ予選7試合連続ゴール、鎌田も途中出場で攻撃を活性化するなど、主力級の2人は相変わらずの存在感だ。

セルビア戦:伊東純也(76分OUT)、鎌田大地(フル出場)、南野拓実(82分OUT)、浅野拓磨(76分IN)、原口元気(82分IN)

 伊東が後半の立ち上がりに決勝点を奪うなど、随所に存在感を放った。武器であるスピードを生かした突破も光った。一方、鎌田や南野のインパクトは、それまでの試合に比べると控えめ。5-4-1で守りを固めて欧州主要クラブの主力級を擁するセルビアの中盤攻略に手間取ったか。浅野は終盤にGKと1対1のビッグチャンスを迎えたが、自分のタイミングでシュートを打たせてもらえず絶好機を逃した。あまりにも悔しい決定機逸だった。

キルギス戦:坂元達裕(フル出場)、原口元気(61分OUT)、浅野拓磨(フル出場)、古橋亨梧(61分IN)

 原口は所属クラブでも担っているトップ下に入ったが、ここでも大きなインパクトを残せず。本人の希望でもあった起用法は、なかなかうまくハマらなかった。右サイドでA代表初先発だった坂元は積極果敢な仕掛けとともに、終盤にコーナーキックから正確なキックで佐々木のゴールをアシスト。浅野も猛スピードの飛び出しで何度も左サイドを破るなど存在感を発揮し、3-4-2-1の1トップに移った終盤に欲しかったゴールを手にしてセルビア戦の借りを返した。

MF(2列目)査定

 伊東、鎌田、南野というトリオが定着しつつある。近距離のコンビネーションを得意とする鎌田&南野のコンビに、縦への突破力が光る伊東がアクセントを加える。浅野や古橋は日本代表だと2列目の方が持ち味を活かせそう。原口はアピールしたい気持ちが先走ったかインパクトは薄く、坂元は日本代表で特別な存在になるならもうひと皮もふた皮も剥けないと、もうすぐ“進級”してくるU-24代表組の若い選手たちとの競争に勝てないか。

A評価:鎌田大地、南野拓実、伊東純也
B評価:浅野拓磨、古橋亨梧
C評価:原口元気、坂元達裕

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