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Jリーグ 2年前

「僕は幸せだなと思う」。柿谷曜一朗の華麗なゴールは「ドラマ的に言うと…」。あこがれ続けた大久保嘉人への想いとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

華麗なゴールは「ドラマ的に言うと…」


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【写真:Getty Images】

 迎えた後半、名古屋のフィッカデンディ監督は前田と木本恭生を下げて、マテウスと長澤和輝を投入。さらに開始10分足らずで齋藤学と山崎凌吾も送り出すという積極采配に打って出た。

 目下3位のヴィッセル神戸が横浜F・マリノスに負けているという報を耳にして、何としても勝ち点3をつかんでACL出場への望みをつなぎたかったはずだ。この狙い通り、徐々に流れを引き寄せていく。それを決定づけたと思われたのが、後半22分の先制点だった。

 ペナルティエリア外側の中央の位置で得たFK。名手・マテウスが狙うと思われたが、左へ展開。長澤のクロスを山崎がヘッドで落とし、中央で中谷進之介がシュートしようとしたが、コントロールしきれず、ボールは右にこぼれた。

 次の瞬間に反応したのが柿谷。右足でワンタッチしていきなりバイシクルをお見舞いしたのだ。これにはセレッソ守備陣も意表を突かれ、キム・ジンヒョンも反応しきれない。シュートは左ポストに当たってネットを揺らす。多くのファンから「年間ベストゴール」と称される華麗な1点に名古屋の面々は沸き返った。

「ひらめき? じゃないですかね。シン(中谷)がボールを触った時、いい感じで僕のところに来るんじゃないかなと。ドラマ的に言うと、僕に嘉人さんが乗り移ったかのようなゴールだったと思います」

 興奮気味にこう話す柿谷に対し、大久保は素直に賞賛の言葉を贈った。

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