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Jリーグ 2年前

「なりたい自分がある」天野純が抱いた危機感と理想像。横浜F・マリノスに「帰る場所があるとは思っていない」【独占インタビュー後編】

text by 舩木渉 photo by Getty Images

「今のままなら戻ってこられる場所はない」



――前回の海外移籍の時と同様、背番号は他の選手のもとへ渡りました。「14番を着けたい」と望んだ吉尾海夏選手のように、若い選手たちからの突き上げもある状況での武者修行になりますね。

「今の自分のままなら戻ってこられる場所があるとは思っていません。でも、ここで挑戦をやめたら、自分自身このまま並の選手で終わっていってしまうのではないかという危機感があったので、この決断に後悔はないです。

海夏から連絡があった時はすでに『14番、もらいます』みたいな感じだったんですよね(笑)。でも、彼は昨年J2で二桁得点と二桁アシストという結果を残しましたし、背番号を自分で選ぶ資格がある選手だと思います。

もちろん自分も若い時は下から突き上げてやろうという気持ちがあったし、それがあったからここまでこられたと思います。海夏は可愛がっている後輩ですけど、ライバルでもありますし、負ける気はないです。

この1年、僕もどうなるかわからないですけど、さらに成長して、タイトルを引っさげて、パワーアップしてマリノスに帰ってくるくらいの意気込みでいます。そこはみなさんに楽しみにしていてもらえればと思っています」

――自分のピークがもっと先にあるという確信はどこから生まれるのでしょうか。

「自分に期待している部分もありますし、なりたい自分もあります。Jリーグには歴代、34歳や35歳でMVPになる選手がいて、タイプ的にも自分と似たような選手がそういった年齢でMVPになっているイメージがあるんですよね。だから僕にもチャンスがあるんじゃないかなと。

今はとにかく絶対的な存在になれていないのが悔しくて。何年後かはわからないですけど、絶対にそういう選手になりたいと思います。そのためにこの移籍が必要だったと言えるようにしたいです」

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