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Jリーグ 2年前

横浜F・マリノス、背番号2は「最高の試合をした」。如実に出た鹿島アントラーズとの差、J1王者を凌ぐレベルにあるのは…【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

選手交代の意図「エウベルをサイドに張らせて…」



 迎えた後半、マスカット監督はアクションを起こす。左サイドの仲川に代えてエウベルを投入。攻撃のギアを一気に上げたのだ。

「エウベルをサイドに張らせて、1対1なり僕が絡んでいくという状況を監督が作りたいと言っていた。それを心がけてシンプルにボールをつけてあげて、横につくなり、縦に抜けるなり、コンビネーションを出しながらやろうと思っていました」

 永戸が説明する通り、彼ら2人にボランチの岩田智輝、左CBの角田涼太朗が絡んで相手を押し込み、数多くのチャンスを作るようになる。

 鹿島のレネ・ヴァイラー監督も後半の早い時間帯にアラーノとアルトゥール・カイキの両翼に代え、土居聖真と松村優太を起用。残り15分を切ったところで中盤を支えていた和泉竜司と攻撃の要・鈴木優磨も下げて、キム・ミンテと染野唯月を入れた。早めの入れ替えで運動量と強度の維持に務めていた。

 だが、キム・ミンテをアンカーに据え、その前に樋口雄太や土居らを並べる形に急造感が否めず、非常にバランスが悪くなってしまう。ここまで守備陣も相手の猛攻を耐え忍んできたが、自陣に引かされ、追い込まれてしまった。

 ここで畳みかけたのがマリノスだった。

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