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Jリーグ 2年前

「これこそがダービーマッチ」。浦和レッズ対鹿島アントラーズ、なるべくしてなった結末【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第14節、浦和レッズ対鹿島アントラーズが21日に行われ、1-1の引き分けに終わった。30年の歴史あるJリーグで“強豪”としてしのぎを削ってきた両チームの対戦は白熱したものとなった。(取材・文:ショーン・キャロル)



期待を裏切らなかったダービーマッチ

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【写真:Getty Images】

 Jリーグと各クラブのマーケティング部門は、J1からJ3まで各カテゴリーで開催される様々な“ダービーマッチ”を宣伝することにいつも力を入れている。だが実情としては、そういった試合の大部分はたまたま近隣地域に拠点を置いているチーム同士の対戦でしかなく、正真正銘のダービーと位置づけることはできない。

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 ある2クラブの激突をダービーと呼ぶためには、そこに本当の意味でのライバル意識が存在し、何年もかけて熟成されてきたような対立感情がなければならない。単に会議室で作り出され、何らかのポスターやハッシュタグで盛り上げられるようなものではない。

 だが浦和レッズ対鹿島アントラーズ戦は、ダービーマッチだ。

 両チームは近隣に位置しているわけでもなければ、互いに憎み合うような理由が元々存在していたわけでもない。だが過去30年間を通して彼らはお互いを何度も何度も刺激し合い、試合のたびに自然と険悪なムードが感じられるようになっていった。

 先週土曜日に埼玉スタジアムで開催された試合も例外ではなかったし、間違いなく期待を裏切らない戦いでもあった。

 僅差で首位に立つ川崎フロンターレに重圧をかけ続けたい鹿島としては、この試合でも勝ち点3を積み上げることを目標としていた。一方の浦和としては、リーグ戦6試合連続のドローに終止符を打って下位グループを抜け出したい。そのためには、3日前に同じピッチで行われた横浜F・マリノス戦で3点ビハインドから衝撃的な追い上げを見せた戦いを勢いに繋げたいところだった。

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