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「俺だったら…」。ベンチで2得点を見たサッカー日本代表FW「あれが狙いでした」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by JMPA, getty images

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 サッカー日本代表は23日、FIFAワールドカップカタール・グループE第1節でドイツ代表と対戦し、2-1で逆転勝利を収めた。この試合に先発した前田大然は無得点でピッチを後にした。ベンチで見た2得点に何を感じたのか。この4年でJ2からW杯メンバーに上り詰めた韋駄天の思いに迫る。(取材・文:元川悦子【カタール】)


「チームとしてはあれが狙いでした」


【写真:Getty Images】



 日本代表が強豪・ドイツ代表に歴史的勝利を挙げた23日のカタールワールドカップ(W杯)初戦。この大一番で先発1トップに陣取ったのは、同点弾をお膳立てした南野拓実でも、逆転ゴールを決めた浅野拓磨でもない。坊主頭の韋駄天・前田大然だった。

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 Jリーグ時代から驚異的なスピードといスプリント回数を記録してきた快足FWに託されたのは、「鬼プレス」と評される前線からのハイプレスとカウンターからの一刺し。試合開始8分にはいきなり決定機が訪れた。

 遠藤航がイルカイ・ギュンドアンとの対峙でボールを奪い、鎌田大地がキープ。右に展開し、伊東純也が受け、縦に突破してゴール前へラストパスを送った。ここに抜け出したのが、背番号25をつける前田。彼の左足シュートがネットを激しく揺らし、日本代表は早々と先制かと思われたが、オフサイドの判定。背番号25は両手で顔を覆い、悔しさをむき出しにした。

「チームとしてはあれが狙いでしたし、僕自身も得意だったので、オフサイドになってしまいましたけど、勢いに乗れたっていうのは事実だと思います」と本人は努めてポジティブに受け止めた。

 だが、そこから日本代表はドイツ代表の高度な個人技と連動性に翻弄され、一方的に押し込まれてしまう。前田もチェイシングに行くが、パスを引っかけることができず、自陣に引かされるばかりだった。

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