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最高の選手は誰!? サッカー日本代表、全26選手能力値紹介。各選手のプレースタイルを徹底解剖

センターフォワード

浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)


【写真:Getty Images】


生年月日:1994年11月10日
市場価値:300万ユーロ(約3.6億円)
22/23リーグ戦成績:6試合0得点0アシスト
代表通算成績:37試合7得点3アシスト

 今年9月のリーグ戦で右膝の内側側副靭帯断裂という大怪我を負い長期離脱。さらに日本代表でなかなか結果を残せていなかったこともあり、ワールドカップメンバーからの落選が現実味を帯びていた。しかし、サンフレッチェ広島時代にも指導を受けていた森保一監督からの信頼は厚く、大迫勇也や古橋亨梧らを抑えてカタール行きの切符を掴み取ることになった。

「ジャガー」の愛称で知られている通り、「スピード」には絶対的な自信を持っている。その武器を生かした裏への抜け出しやボールホルダーへの寄せは、森保監督から評価されているポイントと言っていいだろう。また、身長173cmと小柄だが、がっしりした体つきで、海外の大柄な選手と当たっても簡単に「フィジカル」負けしない。能力値を見ても「75」と十分だ。

 しかし、「攻撃力」はFWとしてはかなり低い「69」。快速を生かして裏へ抜け出すまではいいが、フィニッシュの精度が低く、日本代表でもこれまで何度か決定機を外してきた。また、「テクニック」も凡庸で、前線でボールを収める仕事はまったく得意としていない。ワントップを基本とする森保ジャパンであまり活躍できていないのは、そうした部分も原因だ。

前田大然(セルティック/スコットランド)


【写真:Getty Images】


生年月日:1997年10月20日
市場価値:400万ユーロ(約4.8億円)
22/23リーグ戦成績:14試合3得点4アシスト
代表通算成績:9試合1得点0アシスト

 2019年のコパ・アメリカで日本代表デビューを果たし、ここまで9試合に出場してきたが、インパクトを残せているとは言い難い。それでも最激戦区と見られていたFW枠で生き残り、カタールワールドカップへの挑戦権を掴み取ることになった。

 最大のストロングポイントは、やはり「スピード」。能力値は「91」と世界トップクラスの選手と比較しても遜色なく、スプリント能力の高さはもはや代名詞となっている。さらに無尽蔵のスタミナを搭載しているため、1試合で繰り出すその“数”は圧倒的。ここに関してこの男の右に出る者はいないと言っていいだろう。とくに守備時に相手へ与えるプレッシャーは半端なく、9月のアメリカ合衆国代表戦では何度も相手DFを困らせていた。

 ただストライカーとしての能力は凡庸。決定力が高くなく、ボックス内での強さも目立たない。上記の通りスプリント能力はあるが、味方が出しにくいタイミングで裏抜けをしてしまうことがあるなど、フィニッシュワークにも課題を残している。攻撃力が「74」と伸び切らなかったのは、仕方のない結果と言わざるを得ない。

上田綺世(セルクル・ブルッヘ)


【写真:Getty Images】


生年月日:1998年8月28日(24歳)
市場価値:200万ユーロ(約2.4億円)
22/23リーグ戦成績:17試合7得点0アシスト
代表通算成績:12試合0得点0アシスト

 大学時代は控えだったこともある苦労人だが、ストライカーとしての才能は徐々に開花していった。2022シーズンは鹿島アントラーズで18試合10得点とハイペースで得点を重ね、夏にベルギーへ移籍した。序盤戦は苦しんだが、ペースを掴んだ秋口からゴールを量産している。

 182cmという恵まれた体格による「フィジカル」の強さが武器で、自身より大柄な選手も多いベルギーリーグでも簡単には当たり負けしない。絶妙なタイミングでディフェンスラインの裏に走りこむ「スピード」も抜群に高く、動き出しの質を含めたストライカーとしての「IQ」の高さも魅力だ。右足の強烈なシュートも持っており、どこからでも点が取れるFWだ。

 パスの出し手との阿吽の呼吸を要するプレースタイルゆえ、移籍直後や代表チームでは苦戦する傾向にある。しかし、鹿島時代の鈴木優磨のように補完関係を築けるパートナーが現れると、水を得た魚のように活躍する。

町野修斗(湘南ベルマーレ)


【写真:Getty Images】


生年月日:1999年9月30日(23歳)
市場価値:120万ユーロ(約1.4億円)
2022リーグ戦成績:30試合13得点0アシスト
代表通算成績:4試合3得点0アシスト

 少なくとも1年前は代表候補のラージグループにもいなかったであろう若きFWが、ワールドカップイヤーの活躍を認められてメンバーに滑り込んだ。11月1日のメンバー発表後に中山雄太が負傷したことで、町野修斗が追加招集された。1トップのポジションとしては前田大然、浅野拓磨、上田綺世に次ぐ4番手と見られる。

 185cmという恵まれた体格を持つ万能FW。最も高い75という数値となったのは「フィジカル」で、「空中戦」や「攻撃力」なども高い数値となっている。ただ、屈強なセンターフォワードと言うタイプでもなく、ラストパスを出す能力やボールを失わない「テクニック」なども併せ持つ。多彩なフィニッシュパターンを持つ点取り屋だ。

 2019年はJ3でプレーしていたが、毎年カテゴリーを上げ、昨季から湘南ベルマーレでプレーしている。Jリーグでは日本人最多の13得点を挙げ、7月のEAFF E-1サッカー選手権で日本代表デビューを果たした。この大会で得点王に輝き、9月の親善試合にも招集され、カタール行きの切符を渡された。

【了】

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