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「今季最悪」鹿島アントラーズの現在地。浮上か下降か…。問われる岩政大樹監督の統率力【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第7節、柏レイソル対鹿島アントラーズが9日に行われ、1-0で鹿島は敗れている。これで3連敗となった鹿島は14位に転落。岩政大樹監督の下でなかなか結果が残せていない鹿島の問題はどこにあるのだろうか。「今季一番悪かった」と指揮官が振り返る柏戦から考える。(取材・文:元川悦子)


絶対に勝たなければいけなかった柏レイソル戦


【写真:Getty Images】

 2022年8月にコーチから昇格した岩政大樹監督率いる体制で、今季をスタートさせた鹿島アントラーズ。昌子源、植田直通が復帰するなど確固たる陣容でプレシーズンから準備ができ、2月18日の開幕節では京都サンガ戦に勝利。常勝軍団復活に向け、好発進したはずだった。

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 ところが、続く川崎フロンターレ戦をあと一歩のところで逆転負けしてから歯車が狂った。次の横浜FC戦は勝利したものの、アビスパ福岡に引き分け、横浜F・マリノス、サンフレッチェ広島に連敗。気づいてみれば13位に沈んでいた。

 だからこそ、4月9日の柏レイソル戦は是が非でも勝たなければいけない一戦だった。

 今季の柏は開幕から停滞し、6戦未勝利だった。昨年8月から白星がない状態ということで、鹿島にとっては勝利がマストと位置付けられる相手だ。岩政監督も直近5日のYBCルヴァンカップ・福岡戦で勝利に貢献した荒木遼太郎や師岡柊生らをベンチに入れ、勢いを持ってゲームに挑んだ。

 序盤からボールを保持したのは案の定、鹿島だった。右の藤井智也、左の知念慶を生かしながら攻撃を組み立てようという意識は感じられた。しかし、柏も鹿島対策を徹底。前線の鈴木優磨とトップ下の土居聖真を古賀太陽、立田悠悟が見て、外の藤井と知念には三丸拡、土屋巧が確実にマークに行ってガッチリハメる形が機能し、鹿島攻撃陣をフリーにさせない。これには鹿島も苦しみ、思うようにゴール前に侵入してチャンスを作れない。前半最大の得点機だった19分の知念のヘッドも枠の外。ゴールが遠かった。

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