「1人のゴールスコアラーを抱えるよりも…」
ユンカー、松尾、江坂の退団後、レッズには得点源となる選手がいない。FWとしては札幌から復帰した興梠慎三が最も多く出場しているが、得点はわずか1点。ブライアン・リンセンはまだリーグ戦でゴールに貢献しておらず、新加入のホセ・カンテは名古屋戦の後半に交代でリーグデビューしたのみだ。
実際、浦和のJ1での得点王は左サイドバックの明本で、わずか2ゴールである。そしてショルツは、得点源が今後も分散される可能性を感じている。
「1人の選手が1シーズンに10ゴール、15ゴールということはないので、5、6人の選手が6、7、8ゴールというように、分散している必要があると思う。それもいいでしょう。私たちのチームは、1人のゴールスコアラーを抱えるよりも、その方がうまくいくと思う」
しかし、5月6日に行われるACL決勝の2ndレグでは、誰がゴールネットを揺らしてもおかしくはないだろう。永井雄一郎やラファエル・シルバのように、チャンピオンズリーグ決勝で決定的な一撃を放ち、レッズの歴史にその名を刻む者がいる限りは、である。
(取材・文:ショーン・キャロル)
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