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日本代表 7か月前

逃したら次はない。サッカー日本代表は南野拓実をどう使う? 期待される新たな役割とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「これを逃したら次はない」チャンス

ASモナコで活躍する南野拓実
【写真:Getty Images】



 そして今年3月の第2次森保ジャパン移行後はメンバー外が続いた。昨季はモナコでも停滞が続き、3・6・9月の3回の活動ではお呼びがかからず、10番も堂安へと引き継がれた。本人もこうした流れもやむを得ないと受け止めていたはずだ。

 その傍らで今夏、ザルツブルク時代の恩師、アドルフ・ヒュッター監督がモナコの指揮官に就任。3-4-2-1の2シャドーの一角で南野を起用するようになると、彼は水を得た魚のように躍動感を取り戻す。ウィサム・ベン・イェデルやアレクサンドル・ゴロビンといい距離感で流動的に動き、敵をかく乱することでゴールに絡む回数が急増。8月は3戦で3ゴール2アシストという傑出した数字を残すことに成功する。

 9月以降も好調を維持。直近の10月7日のスタッド・ランス戦では後半28分から出場し、最初はゴロビンと代わって2トップ後ろのトップ下でプレー。登場3分後には思い切ったドリブル突破から強引なシュートを放ち、得点への意欲を強く押し出した。その後、ポジションが2シャドーの一角に変化したが、推進力やキレのある動きはかなり魅力的に映った。森保監督が「今回は鎌田と堂安を外して南野をぜひトライしたい」と考えを改めるのも頷ける状態と言っていい。

 迎えた今回の10月シリーズ。南野にとっては代表再定着のビッグチャンス。これを逃したら次はないと言っても過言ではないくらいの重要局面だ。そこで、彼のベストポジションを考えてみると、インサイドのゴールに近い位置ということになる。森保監督も4日のメンバー発表会見で「4-2-3-1ではトップ下、4-1-4-1(4-3-3)ではインサイドハーフ(IH)がベース」と発言。中寄りの場所で使っていく構えだ。

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