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「ミスではない」交代が認められず。[名古屋グランパス対横浜F・マリノス]JFA審判マネジャーが見解「最適解ではなかった」

text by 編集部 photo by Getty Images

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横浜F・マリノス
【写真:Getty Images】



名古屋グランパス対横浜F・マリノスで疑惑の判定


 明治安田J1リーグ第5節、名古屋グランパス対横浜F・マリノスが3月30日に行われ、2-1で名古屋が勝利した。0-1とマリノスリードで迎えた76分に、マリノスの交代が認められない事象が発生。3日に行われたJFAレフェリーブリーフィングでは佐藤隆治JFA審判マネジャー・Jリーグ担当統括が見解を述べた。


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 マリノスは畠中槙之輔の投入を準備していたが、プレーが中断されたときに渡辺皓太がピッチに座り込んだため、マリノス側は一旦交代をストップ。その間にマリノスのメディカルがピッチに入って渡辺の治療にあたるとともに、山根陸の投入を準備していた。

 一方、その間に名古屋は米本拓司と永井謙佑を下げ、椎橋慧也と倍井謙を投入する。しかし、マリノスの交代は認められず、治療を受けた渡辺はピッチから出なければいけないため、10人でプレーが再開された。

 佐藤氏は「結論としてもっとやり方があった」と言うとともに「競技規則上の適用ミスではない」と明言する。交代が認めなかった1つの要因として、交代時における第4審のタスクの多さがあるという。

 交代時に第4審は「3回」「5人」という交代回数と人数の制限の中で行われているかを確認しなければならない。また、両チームから出される交代用紙の選手とメンバー表を照合し、交代で入る選手の用具をチェックし、Jリーグでは交代ボードへの背番号の入力を行う。今回であれば両チーム合わせて4人の交代を短時間で確認しなければならなかった。

 当該シーンでは、渡辺の負傷によりマリノスは一旦交代を止め、さらに山根を同時に交代しようとしたため、追加のタスクが発生。その前に名古屋の選手はプレー再開の準備ができていたため、主審はプレーの再開を認めた。佐藤氏は「早く再開したい気持ちはあったんじゃないか」と清水勇人主審の心情を慮りつつ、「時系列を追えば、そんなに長い時間がかかっていたわけじゃない。適用上は間違っていないが、もっとやり方があった」と総括した。

 この直後のシーンでマリノスは失点を許し、後半アディショナルタイムに逆転を許した。様々な事象が複合的に絡んだ後に起きた事案だったが、直後に得点が絡んだことでその影響が勝敗に直結してしまった。

(取材・文:加藤健一)

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【了】

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