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「ちょっと熱くなり過ぎた」横浜F・マリノス塩貝健人がデビュー戦ファーストプレーで残した爪痕「見ている人を驚かせたい」

text by 編集部 photo by Getty Images

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横浜F・マリノスの特別指定選手の塩貝健人
【写真:Getty Images】



特別指定選手として横浜F・マリノスでプロデビュー


 明治安田J1リーグ第3節延期分、横浜F・マリノス対ガンバ大阪が10日に行われ、2-0でマリノスが勝利した。特別指定選手の塩貝健人(慶応大学2年)はこの試合に途中出場し、記念すべきプロ初出場を記録。2027シーズンのマリノス加入内定が決まっている19歳は、さっそく日産スタジアムで爪痕を残している。


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 時計の針は67分を過ぎたところ。小池龍太とともにピッチに入った塩貝健人は、ヤン・マテウスが務めていた右ウイングにそのまま入った。直後のプレーがマリノスのオフサイドとなってプレーが途切れると、ゴール裏は塩貝コールで19歳のJ1デビューを後押しした。

 その直後だった。ガンバの左サイドバック、黒川圭介がパスを受けて後ろ向きになった瞬間、塩貝は勢いよく黒川に身体を寄せる。黒川が懸命にキープして塩貝のファウルになったこのプレーに怒った黒川が塩貝に詰め寄ると、塩貝も黒川の出した腕を払いのけた。到底J1デビュー戦とは思えない強気なプレーを見せた理由を、本人は試合後に明かした。

「ファンだったり、見ている人を驚かせたいと思って臨んだんですけど、ファーストプレーはちょっと熱くなり過ぎた。でもあれくらいやってもいいのかなって。いつもファーストプレーはちょっとファウル気味になっても人に強く行くようにしているので、あのプレーが悪かったとは思っていない。でも感情的になってしまったので、それは相手選手に謝りました」

 試合途中からゲームの流れに入るのは、高速道路の合流のように難しいという。マリノスの選手としてプレーする初めての試合で問題なく試合に入れたのは、そういった意識があってこそだった。その後はシュートチャンスもあったが無得点。デビュー戦という点では及第点以上となるはずだが、自己評価は低い。

「手応え的にはあまり納得いっていない。シュートのシーンはもちろん決めないとダメだし、焦ってボールを簡単に蹴ってしまった。途中出場した中でもっと自分がボールを収めて1枚、2枚と(相手を)剥がせる力はあったと思う。気持ちの部分で焦りがあって納得いっていないのが感想ですね」

 終始緊張気味で試合後の報道陣の問いかけに答えた塩貝だったが、ピッチ上では堂々たるプレーを見せた。本人の言う焦りは経験とともになくなっていくだろう。「ファンの心を掴みたいし、応援される人間になりたい。今日は自分を鼓舞してくれたので、声援を結果で返したいと思ったんですけど。今日は得点という形で返せなかったので、次チャンスが来たら絶対に決めたい」と意気込む。

 J1リーグの覇権奪回、そして国内カップ戦、そして準決勝を控えるAFCチャンピオンズリーグと、タイトルに向かって一戦一戦が勝負となるマリノスに、新しい武器が1つ増えることになるかもしれない。

(取材・文:加藤健一)

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