彼の2025年シーズンはここからが本番だ
その吉田に三竿はボールを渡そうと意識的にプレーしていた。それが叶わずして終わってしまったが、チーム全体のことをしっかりと見渡し、全員が一丸となって戦えるように仕向けている彼のアクションはやはり重要だ。こういう気配りできる年長者が戻ってきたことは、今の鹿島にとって非常に重要なポイントと言っていい。
これでトップ奪還を果たし、今度こそ首位固めをしなければいけない状況だ。今季J1は大混戦で、一瞬たりとも気を抜けない状況だが、苦しい時こそ粘り強く勝ち切っていくのが“鹿島らしさ”。それを体現すべく、三竿にはここからより出場時間を伸ばし、ボランチのリーダーとして存在感を発揮してもらわなければならないだろう。
「練習でやれていることしかピッチには出ないと思うんで、それをどんどん攻撃面で出していく必要があると思います。苦しい展開でも負けてるゲームを引き分けに持っていったり、引き分けのゲームを勝つようにして、つねに勝ち点を積んでいく必要もありますね」と彼は今一度、気を引き締めた。
海外移籍を挟み、鹿島に来て9年目。2016年J1制覇や2018年AFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇を知る数少ない存在の三竿は常勝軍団復活のキーマンになるべき。彼の2025年シーズンはここからが本番だ。
(取材・文:元川悦子)
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