「自分のゴールに関しては『最初だけだな』と…」
本人も「満田に似た使われ方をしている」という点は認めている。その一方で、「彼は1年目から数字を残していた。そこが圧倒的に違うので、さすがだなと。自分も追いついていきたいと思います」とも神妙な面持ちで語っていたのだ。
確かに2022年の満田は、シーズン9ゴールをマーク。その得点能力の高さは、見る者を大いに驚かせた。まだ2点しか取っていない中村は、ここから数字を引き上げていく必要があるのだ。
「自分のゴールに関しては『最初だけだな』と自分でも思ってますし、もっともっと数字を残していきたい。ただ、チームの勝利が一番。勝利に貢献したいって思いが、毎週毎週強くなっているんで、そこにどう貢献していくかを考えながらやることが大事ですね」
そうやって試行錯誤を繰り返すことで、中村はより得点を奪えるアタッカーに成長していくはず。成長著しい背番号39に、視察に訪れた日本代表の森保一監督も熱視線を送っていた様子だ。
「推進力とスピードでゴールに向かっていく力、相手より一歩早く動き出して局面を突破していくこと、攻撃も守備も献身的にやれるところは大きな特徴だと思います」
指揮官はこう前向きに評しており、今後の結果次第では、7月のE-1選手権での代表入りも夢ではなさそうだ。彼はうまくいけば、満田の成功ロードを自らも踏襲することになるかもしれない。
「もちろんE-1はチャンスの場。目に見える数字を残すことで、そういうところにも呼ばれると思います」と本人も虎視眈々と高い領域を狙っている。ここから中村がグングン成長し、日の丸をつけてくれれば理想的。非凡なルーキーのブレイクに大きな期待を寄せたいものである。
(取材・文:元川悦子)
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