優秀な選手を雇うには、それに見合う報酬が必要だ。その意味で、人件費は、クラブの野心や戦略を映す指標とも言えるだろう。今回は2024年度決算から「トップチーム人件費」の項目をランキング化。2025シーズンのJ1クラブで選手のサラリーに多額の予算を投じているクラブを紹介する。
10位:FC東京
2024年度トップチーム人件費:23億3400万円
2024シーズン順位:7位
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FC東京は、2024年度決算におけるトップチーム人件費が23億3400万円で、Jリーグ全体で10位だった。J1平均(20億8600万円)を上回っており、最終順位7位は一定の成果と言える。
一方、売上は69億8900万円に達し、クラブ史上最高額を大幅に更新。Jリーグ内でも8位に位置し、人件費とのバランスを見れば、コストパフォーマンスは良好だ。
ただし、売上が伸びている割に人件費は横ばいで、2016年度以降おおむね20億円台を維持。唯一の例外は2020年度で、当時は30億円超を投じて6位だった。
FC東京は2024年度の観客動員数が浦和レッズに次ぐ2位で、チケット販売は好調を維持している。ミクシィの子会社となって4年目に入っており、経営は順調に映る。
それでも、多くのクラブの人件費が上昇傾向にある昨今の流れに反して、FC東京は横ばいが続いている。
その中で昨シーズン7位に入ったのは、比較的給料が安い育成出身の若手が活躍しているというポジティブな側面もあるが、ファンからすれば、選手強化に反映して欲しいという意見が出るのも自然なことだろう。
2025シーズンはマルセロ・ヒアンやエヴェルトン・ガウディーノといった外国人助っ人に加えたが、シーズン序盤は苦しんだ。夏にはアレクサンダー・ショルツらを迎え、立て直しを図っている。
国内有数の売上規模を誇るクラブとして、今後どこまで人件費を引き上げ、戦力強化に結びつけられるかが焦点となる。
