2位:ヴィッセル神戸
2024年度トップチーム人件費:28億1000万円
2024シーズン順位:1位
ヴィッセル神戸は2024年度決算におけるトップチーム人件費が28億1000万円で、Jリーグ全体で2位となった。
2023シーズンにクラブ史上初のJリーグ制覇を成し遂げた神戸は、大迫勇也、武藤嘉紀、マテウス・トゥーレル、山口蛍ら、国内屈指の有力選手を擁した。2024シーズンは、宮代大聖など若い才能も加えて進化を続け、連覇を成し遂げている。
2位の人件費で優勝を果たしたことは、投資の成果を十分に示すものだが、神戸がこうした成果を安定的に得られるようになったのはごく最近のことだ。
神戸の人件費は、かつてはJリーグ最高水準にあり続けた。2017年に元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキ獲得を皮切りに、欧州の一流選手を積極補強。中でも、2018年夏から2023年夏まで在籍したアンドレス・イニエスタの年俸は30億円超とも報じられ、チーム人件費も毎年のようにリーグ首位だった。
イニエスタ退団後の2023年度決算では7年ぶりに人件費トップの座を譲ったが、その年にJリーグ初優勝を達成。翌2024シーズンも人件費2位で連覇という結果を残した。
親会社である楽天と三木谷浩史オーナーの資金的支援もあり、クラブ決算だけでは実情が見えにくい面もあるが、それでもここ数年の戦略転換は明らかだ。
スター選手で「名前を売る」時代を経て、現在はより実用的で持続可能なチーム作りを実現している。投資の質が変わったことで、神戸は結果をともなう新たなステージに入った。
