
元サッカー日本代表で、現在は東京学芸大学で監督を務める岩政大樹【写真:三桂】
史上初めて3か国(アメリカ、カナダ、メキシコ)による共催で行われ、出場チーム数も48チームに増加。総試合数は104試合に上り、過去最大規模の大会となったFIFAワールドカップ2026(北中米W杯)。40日間にわたる大会は、スペイン代表がアルゼンチン代表を破り、2度目の世界一に輝き、閉幕した。本サイトで大会期間中に特別解説を務めた2010年南アフリカW杯メンバーの岩政大樹氏に、北中米W杯のベストイレブンを選出してもらった。[7/12ページ]
MF:ロドリ(スペイン代表)

スペイン代表のロドリ【写真:Getty Images】
生年月日:1996年6月22日(30歳)
所属クラブ:マンチスター・シティ(イングランド)
北中米W杯成績:8試合0得点0アシスト
【大会MVPは欠かせない存在】
中盤の3人目に岩政氏が選んだのは、大会最優秀選手(MVP)に輝いたスペイン代表のロドリだった。
北中米W杯で全8試合に出場したロドリは、得点やアシストこそなかったものの、中盤の底で攻守のバランスを支え、スペインを2度目の世界一へ導いた。
「ロドリ、大会のMVP。欠かせないですよね。今大会を語る上では」
岩政氏は、スペインのフットボールを語るうえでロドリの存在は外せないと断言する。
「スペインのフットボールを作る上では、あそこのアンカーのポジションは一番重要というか、選手時代のペップ・グアルディオラからそうですけど、ブスケツしかり、そういう選手を輩出してきている国だとは思います」
昨季はマンチェスター・シティで負傷に苦しんだ一方、十分な回復期間を経て今大会に臨めたことも大きかったという。
「前のシーズンはシティで怪我が重なって、うまくいかないシーズンでしたけど、それで逆に休むことができて、より良いコンディションで今大会に挑めたのは、スペイン優勝の大きな鍵だったと思います」
【派手さよりも「的確さ」】
ロドリの真価は、目立つプレーではなく、試合を支配する判断力にある。
「シティでさえ、彼がいないとサッカーが変わっちゃいますし、スペインもおそらく代わりはいるとはいえ、彼がいるいないで結構変わったというふうに思います。センターバックと前をつなぐ役割のところで、攻守ともに非常に利いてるなというところを大会通して感じさせた。
そこもサイドバックと含めて他の国との違いになった。特にフランスとかアルゼンチンと比べても、ロドリがさらに一段上だったのは、優勝を分けたところにはなりますよね」
さらに岩政氏は、ロドリこそがスペインサッカーの本質を体現する存在だと語る。
「派手さがないですよ。派手さが必要なくて、的確さですよね。そこを常に選べる、その判断力と理解力がスペインをスペインたらしめている要因だと思う。これを象徴する選手という意味ではロドリも出てきます。
他にはダニ・オルモもそうだし、ファビアン・ルイスもそうだし、ペドリなんかもそうですけど。ペドリは若干派手さもありますけど、より的確さが目立つ。それがスペインフットボールなんです」
数字では測れない価値を示し続けたロドリ。攻守をつなぐアンカーとして大会を支え、MVPにふさわしい存在感を放った。