
元サッカー日本代表で、現在は東京学芸大学で監督を務める岩政大樹【写真:三桂】
史上初めて3か国(アメリカ、カナダ、メキシコ)による共催で行われ、出場チーム数も48チームに増加。総試合数は104試合に上り、過去最大規模の大会となったFIFAワールドカップ2026(北中米W杯)。40日間にわたる大会は、スペイン代表がアルゼンチン代表を破り、2度目の世界一に輝き、閉幕した。本サイトで大会期間中に特別解説を務めた2010年南アフリカW杯メンバーの岩政大樹氏に、北中米W杯のベストイレブンを選出してもらった。[8/12ページ]
MF:ジュード・ベリンガム(イングランド代表)

イングランド代表のジュード・ベリンガム【写真:Getty Images】
生年月日:2003年6月29日(23歳)
所属クラブ:レアル・マドリード(スペイン)
北中米W杯成績:8試合7得点1アシスト
【オリーセか、ベリンガムか】
中盤の最後の一枠は、岩政氏が最も頭を悩ませたポジションだった。候補に挙がったのは、イングランド代表のジュード・ベリンガムと、フランス代表のマイケル・オリーセ。最後まで迷った末に選んだのは、ベリンガムだった。
「もう1人の中盤は、これが一番迷ったんですけど。一応ベリンガムにしました」
そう語った岩政氏は、選考理由について率直に明かす。
「結果を出したのが一番。ここすごく迷って、いろんな候補がいるので。オリーセももちろんそうですし、最初はオリーセだったんですけど。ただ、オリーセ、結局点を取らなかったですよね」
オリーセは大会最多7アシストを記録した一方で、得点はなし。対するベリンガムは8試合で7ゴール1アシストを記録し、イングランドの3位躍進を支える活躍を見せた。
岩政氏はプレースタイルだけを見れば、オリーセにも強く惹かれていたという。
「プレースタイル的には僕、オリーセ大好きなので。『すげえな、こいつ』って。今大会はよりすごいなと思ったので、選びたいのはオリーセなんですけど」
それでも最終的な決め手になったのは、チームを勝たせる力だった。
「最終的に3位決定戦もいろんな是非が問われましたけど、イングランドが3位になった。フランスは4位なので。チームの成績も含めて、ベリンガムが牽引したというところで、ベリンガムでいいんじゃないですか。
オリーセも最後のところでちょっと…。フランス全体がトーンダウンしちゃったというのはあるんですけど、ベストイレブンってなると、もう少しチーム全体を勝たせるところまで行ってほしいなという面では、最後にダメ押し点を決めたベリンガムでいいんじゃないですか」
【現代サッカーを象徴する23歳】
岩政氏が評価したのは、得点だけではない。プレースタイルや存在感もまた、ベリンガムをベストイレブンに選んだ理由だった。
「ベリンガムもちょっとオリジナルの選手というか、あまり似ている選手が多くない。現代サッカーを象徴する選手かなと思います。
イングランドはベリンガムを中心に考えて、テクニシャンたちは結構外して大会に臨んで、それは批判もあったと思うんですけど、ベリンガムが活躍したことで払拭したかなと。その辺も含めて、今後イングランドの中心になることを示した大会だったと思います」
23歳にして攻守両面でチームを牽引したベリンガム。今大会は、イングランドの現在だけでなく、未来を担う存在であることを強く印象付けた。