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日本代表 10年前

コスタリカ戦での“調整”は予定通り。決定打に欠いた大迫と柿谷、収穫は大久保の存在感

text by 西部謙司 photo by Getty Images

高まらなかったインテンシティ

 全体のプレーぶりは、まあまあといったところ。日本らしいコンビネーションプレーは随所にみられ、決定機も10回ぐらい作った。ただ、本番ではこんなにチャンスは作れない。もう少しフィニッシュの精度を上げたいところだ。

 ザッケローニ監督が日本の特徴としてあげてきたインテンシティに関しては、まだまだだった。インテンシティはそのまま訳せば「強度」だが、日本の場合は機動力のイメージである。コスタリカ戦では、相手陣内でのプレスにやや迫力に欠いていた。

 ただし、調整がメインの試合なのだから問題はない。次のザンビア戦では、もっとコンディションが上がっているだろうから、何回かベストに近い機動力を発揮できるはず。あくまでもコートジボワールとの緒戦ですべてを出せるようにもっていけばそれでいい。

 キプロスが仮想ギリシャとすると、コスタリカは仮想コロンビア、そして次戦のザンビアはコートジボワールを想定した相手になる。いずれも実力的にはギリシャ、コロンビア、コートジボワールに劣るが、日本は調整中なのだからその程度でちょうどいいのだ。

 とはいえ、ザンビア戦は本番直前なので緒戦の予行演習という色合いも出てくる。調整が第一になるが、時間限定でもベストメンバーでコートジボワール用の攻守を試すのではないか。

【了】

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