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元代表ダニルソンが語るコロンビアの強みと弱点。“全員攻撃、全員守備”の哲学とは?

text by 編集部 photo by Getty Images , editorial staff

バルデラマ時代との違い

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ハメス・ロドリゲス(左)とクアドラード【写真:Getty Images】

――具体的には。

「変わったのは、特にディフェンス面。強固なディフェンスを築き上げていると思います。主な特徴としては、“全員攻撃、全員守備”というのをしっかり根付かせていること。ファルカオなど、スター選手たちも献身的に守備をします」

――その中でも、ダニルソン選手がプッシュしているプレーの違いを出せるキーマンはいますか。

「まずは中盤のグアドラード。それから10番の(ハメス・)ロドリゲス。ファルカオはケガで離脱してしまいましたが、FWにはマルティネスもいます。彼らはチームのキーマンじゃないかなと思っています」

――ハメス・ロドリゲスはあのバルデラマが『私の後継者だ』と話されているそうですね。

「バルデラマは選手時代、チームのリーダーであり、唯一無二の存在でした。バルデラマはバルデラマ。誰も真似できないというか、バルデラマがいた時代は、代表チームは全部が彼を中心に動いていました。プレーも彼を経由してすべてが始まっていた。

 全部のボールが彼に集まり、彼から発信されていた。その意味でも、すべてが彼中心のチームでした。ただ、ロドリゲスも本当に良い選手ですよ。すごくダイナミックなプレーが特徴の選手です。

 W杯予選でも本当に良いプレーをしていました。彼は背番号10を背負い、ゲームメーカー、チームのリズムを作り出せる選手だと思いますが、バルデラマとは置かれている立場や認識、タイプが少し違いますね」

――と言うと、バルデラマがいた時代から今の代表に至るまで、コロンビアサッカーもかなり変遷してきているのではないですか。

「今は当時とはだいぶスタイルが変わってきています。最も違うのは、全員が攻撃に参加をして色々なバリエーションから、色々な選手が点を取ることができるということ。たとえば、マルティネスやロドリゲスなど、いろんなバリエーションからゴールを決めることができる。その意味でいまのチームにもまとまりがあると思います」

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