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元代表ダニルソンが語るコロンビアの強みと弱点。“全員攻撃、全員守備”の哲学とは?

かつてバルデラマを中心に据えて一世を風靡したコロンビア代表が変貌した。日本代表と同グループに入った南米の強豪はどのようなチームなのか。元代表のダニルソン(名古屋グランパス)が実情を語った。(『フットボールサミット第21回 遠藤保仁、W杯を語る』より)

text by 編集部 photo by Getty Images , editorial staff

世代交代を進めた名将ペケルマン

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名古屋グランパス・ダニルソン【写真:編集部】

(取材はW杯開幕前に行った)

――W杯出場は16年ぶりです。長い低迷を乗り越え、何が一番変わったと思いますか。

「変わった部分としては、世代交代がうまくいったのではないかと思います。今まではベテラン選手が多く、そこメンバーでW杯の本戦出場に向けて予選に挑戦してきましたが、残念ながら本戦出場が叶わなかった。

 ただ、今回の予選で変わったのは世代交代です。もちろん、ヨーロッパでプレーしている選手もいっぱいいるので、良い選手たちが集まりながらしっかりとプレーできています。コンビネーションもすごく良いと思うし、個人能力の高い選手たちも多い。

 個人の能力をふんだんに発揮するなかで、チーム・グループとしてもまとまりがある印象もありますね。W杯本戦でも、良い成績を残してほしいという希望があります。コロンビアの全国民がそう願っていると思いますね」

――世代交代を行ったのはアルゼンチン人・ペケルマン監督ですが、彼のサッカーの強みはどこに感じていますか。

「先ほど世代交代の話をしましたが、自分も2008年に代表に選ばれました。これは2010年の南アフリカW杯に向けての招集でした。そのときも世代交代に徐々に着手していましたが、当時はチームとしてのまとまりが今ほどはなく、結果も出ませんでした。

 ペケルマン監督が就任してから、そこが変わりました。彼のストロングポイントとしては、チームのフィロソフィー、チームのスタイルややり方をコロンビア代表にフィットさせたこと。その部分が彼の強みだと思っています」

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