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日本代表 10年前

アギーレジャパンの攻撃を読む。FW6人が語る新体制での決意と指揮官が攻撃陣に求めること

明日に迫ったアギーレジャパンの初陣。さまざまな点が注目ポイントにあるが、前線の組み合わせがどうなるのかもその1つだ。ゼロからのスタートとなる新体制において、各選手に何が求められているのか。

text by 河治良幸 photo by Getty Images

「人間的にもホント素晴らしい監督」

アギーレジャパンの攻撃を読む。FW6人が語る新体制での決意と指揮官が攻撃陣に求めること
大迫勇也はフレッシュな環境でのフラットな競争を歓迎している【写真:Getty Images】

 アギーレ監督が基本システムとして掲げる[4-3-3]は3人のアタッカーを配置する形だが、イメージはおそらく“ワイドな1トップ2シャドー”で、センターFWが最前線でターゲットになり、左右のウィングはサイドに張り続けるのではなく、周囲を臨機応変に使って攻撃にバリエーションをもたらすスタイルだろう。

 練習の様子からおおよそのポジション配置が想定できる。3トップはセンターFWに大迫勇也と皆川佑介、左が武藤嘉紀と柿谷曜一朗、そして右が本田圭佑と岡崎慎司だ。もちろん3ポジションの中で移動はありうるし、オプションとして田中順也や森岡亮太がよりシャドー的な役割として3トップに加わるケースも考えられるが、アギーレ監督はベースとして各ポジションに2人というイメージを持っているのではないか。

 センターFWは実績だけで序列を立てれば大迫がメイン、皆川がサブとなるが、アギーレ監督は“ゼロからのスタート”を強調しており、キャンプの中で指揮官の求める動きをしっかりできた方がスタメンとして選択されるだろう。ただ、そういう状況は大迫も歓迎している。

「ザックさんの時はもう出来上がっているチームに入っている感じがしたから、その点ではすごく入りというか、やりやすい」と語る大迫はアギーレ監督からあまり事細かい指示が無い中で、状況に応じてワイドに動く、あるいは引いて受ける動きも織り交ぜ、生き生きとプレーできている様子だ。

「ゴールに行くのは変わらないけど、ゴールまでのプレーというのも結構こだわってやっている」という大迫にとって、前に張っていることを強いられるより、動きながら周りと絡んで作っていく形にチャレンジしている。

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