大きな痛手となったキエッリーニの欠場
対するユベントスも当然モチベーションは高いはず。1897年の創設以降、イタリアのみならず欧州サッカー界のトップグループに位置してきたが、06-07シーズンにカルチョーポリの処分によってセリエBに降格という屈辱を味わった。
その後は09-10、10-11シーズンに2年連続の7位に沈むなど苦しみを味わいながらも、セリエAで3連覇を達成。しかし、その間にイタリア自体の競争力が低下し、CLにおいてはあくまで第2勢力の位置に甘んじてきた。
今季に関しても、開幕当初はユベントスが決勝進出を果たすなどサポーターでも想像していなかっただろう。それでも、ドルトムントやモナコ、レアル・マドリーという難敵とのトーナメントを制してベルリンへの切符を手にした。
この間、2部でのプレーを強いられようともチームを離れず支えてきたGKブッフォンは誰よりも勝利への思いを強めているだろう。
しかし、アッレグリ監督にとって頭の痛い問題も噴出してしまった。ブッフォンとともに長くチームを支えてきたキエッリーニが負傷によって欠場が決定。同じく負傷欠場の可能性があったバルザーリは出場可能な状態となったと伝えられているが、やはりキエッリーニの穴は大きい。
なにより、スアレスとの“再会”を楽しみにしていたファンも多いはず。W杯での因縁をCL決勝の舞台で晴らすとなれば、これ以上のトピックはない。そういった意味でも残念な欠場となった。
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