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日本代表 8年前

【識者の視点】小林悠がハリルJを活性化させる理由。“背中を取る”FWが代表にもたらす大きな可能性

今日3月7日より日本代表は3日間の短期合宿を行う。海外組のいない中での合宿は新戦力発掘も目的の1つとなる。代表を追う記者が注目しているのはFW小林悠だ。Jリーグで活躍するストライカーは何を代表にもたらすのか。

text by 河治良幸 photo by Getty Images

前線候補として8人もの選手を招集

ヴァイッド・ハリルホジッチ
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 日本代表のハリルホジッチ監督は今月7日から行われる3日間のトレーニングキャンプに向けたメンバーを発表した。Jリーグに所属する“国内組”を集めて行われる今回のキャンプ。当初の参加は公式戦前の合宿と同じ23人と見込まれていたが、それより3人多い26人が選ばれた。そのうち1トップと左右のウィングを担うFWは7人を数える。

金崎夢生(鹿島アントラーズ)
興梠慎三(浦和レッズ)
小林悠(川崎フロンターレ)
永井謙佑(名古屋グランパス)
齋藤学(横浜F・マリノス)
宇佐美貴史(ガンバ大阪)
浅野拓磨(サンフレッチェ広島)

 ここにトップ下も兼ねる選手としてMFで選出された武藤雄樹(浦和レッズ)と遠藤康(鹿島アントラーズ)も含めれば、実質9人が前線3ポジションの候補となってくる。タイプとこれまでの起用法から大別するならば、ウィングは宇佐美、齋藤、永井、武藤、遠藤康。残る4人は1トップとウィングの両方をこなすが、金崎と興梠がCF、小林と浅野はウィングがメインになると見られる。

 みな代表経験のある選手だが、昨年11月の二次予選シンガポール戦とカンボジア戦に招集されていたのは金崎と宇佐美のみ。今月24日と29日に埼玉スタジアム2002で行われる二次予選の残り2試合はもちろん、より強豪と2018年のロシアW杯出場をかけて戦う最終予選に向け、国内の有力候補をチェックし、同時に方向性の意識付けをしておきたい目的があるようだ。

 二次予選の首位に立つ日本はここまで5試合で17得点、無失点とほぼ盤石の結果を残しているが、シンガポールとの開幕戦は0-0のスコアレスドロー、敵地プノンペンに乗り込んだ前回のカンボジア戦は前半に得点を決められず、後半6分にオウンゴールで先制したものの、本田圭佑が2点目をあげたのは後半45分と苦しんだ。

 また昨年10月のイランとの親善試合ではアウェイながら武藤嘉紀の1得点に止まるなど、スムーズな試合運びができないと得点力の不足が顕著になる傾向がある。

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