レアル・マドリーから4得点。大輪の花を咲かせた瞬間に
レバンドフスキは、クロップからボールを持っていない時の振る舞い方を学んだ。
「今リバプールで確認することができる、彼らがどのようにプレッシングを掛けるかといったことを、僕はクロップから習得した」
また、クロップによってフィニッシュの技術も改善された。
「クロップは僕のフィニッシュワークも改善した。ドルトムントに来た時は、そんなに良くなかったんだ。彼は改善の仕方を教えてくれた。どうすべきかを示してくれたよ」
加入当初の10/11シーズンこそルーカス・バリオスの控えだったが、11/12シーズンからは、パラグアイ代表FWが怪我で出遅れたこともあって、レギュラーの座を確保。先発奪取の背景には、“父親”クロップの指導によって戦術理解が進み、フィニッシュワークの改善が進んだこともあるだろう。
既にチームにフィットしていた同郷のヤコブ・ブワシュチコフスキ、ウカシュ・ピシュチェクからは少し遅れを取ったが、11/12シーズンのブンデスリーガ優勝、そして12/13シーズンのCLでは決勝進出に貢献。特にレアル・マドリーをホームに迎えて4-1で圧勝した準決勝1stレグでは、全4得点を右足で叩き出した。
8分、左サイドのマリオ・ゲッツェからのクロスを、ファーサイドで右足で合わせて先制弾。50分、狭いスペースでマルコ・ロイスからのパスを引き出し、反転して右足トウキックで流し込む。55分、シュメルツァーのシュート性のクロスを、モドリッチがクリアし損ねたボールを、左足と右足で引き寄せて間合いに持ち込み、ゴール上部に突き刺した。最後はロイスがシャビ・アロソに押し倒されて獲得したPKを、67分、豪快にど真ん中に蹴り込む。
クロップが惚れ込んだ才能が、3年の歳月を経て、大輪の花を咲かせた瞬間だった。