フットボールチャンネル

柴崎&大迫の存在感、互角に渡り合った昌子。勝てる流れだけに惜しいが…賞賛したい一体感【西部の目/ロシアW杯】

 現地時間24日、日本代表はロシアワールドカップ・グループリーグでセネガル代表と対戦した。日本はショートパスをつなぎながらゴールを目指しつつ、セネガルのカウンターにも対応。常に追いかける展開を強いられながら2-2に持ち込み、試合をひっくり返す可能性すらあった。勝ち点1を積み上げた西野ジャパンは、一体感のある戦いを披露している。(文:西部謙司)

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

パスワーク対カウンターという構図

2018624-%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%af%be%e3%82%bb%e3%83%8d%e3%82%ac%e3%83%ab_180625_0008
昌子源の奮闘は接戦にするためのカギだったといえる【写真:Getty Images】

【日本 2-2 セネガル ロシアワールドカップ・グループリーグH組第2節】

 セネガルは4-3-3で日本とマッチアップを噛み合わせてきた。立ち上がりこそハイプレスを仕掛けてきたが、10分を経過するとミドルゾーンで構えるように。ミドルゾーンのプレスからのハーフカウンターという点では似た狙いの両チームだが、セネガルはスピードを生かして直接的に裏を突こうと虎視眈々。対する日本はショートパスをつなぎながら大迫勇也や香川真司をゾーンの隙間に侵入させての崩しを狙う。

 セネガルは日本の素早い囲い込み守備を警戒して、カウンター以外はもっぱらロングパスをトップのニアンに打ち込んで「何か」が起こるのを期待する。ここで昌子源が互角に渡り合えたのは大きい。入れ替わられることもあったが、全体的にはニアンに圧倒されることはなく持ちこたえた。アバウトなロングパスからでもチャンスを作れるのがセネガルの強みなので、昌子の奮闘は接戦にするためのカギだったといえる。

 セネガルがロングパス中心になったので、日本の囲い込みによるボール奪取という長所は発揮しにくくなった。そのかわり、相手が引いたので日本はボールを持てる。ボールを保持してチャンスを作るか、それとも引っかけられて必殺のカウンターを食らうか。試合の行方がどちらに転ぶかは日本次第という流れになった。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top