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柴崎&大迫の存在感、互角に渡り合った昌子。勝てる流れだけに惜しいが…賞賛したい一体感【西部の目/ロシアW杯】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

2トップへの変更から2度目の同点

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柴崎岳と大迫勇也は初戦に続いて圧倒的な存在感を示していた【写真:Getty Images】

 カウンター狙いで構えるセネガル、ボール保持から侵入を伺う日本。60分に日本がビッグチャンスを作る。敵陣右サイドでセネガルのパスワークを素早く封鎖、中へ逃げようとしたセネガルのパスはミスになって香川へ渡る。香川→原口→柴崎とつなぎ、柴崎の絶妙のアーリークロス。飛び込んだ大迫は合わせきれなかったが、囲い込みからショートカウンターという理想的なチャンスメークだった。

 64分にはカウンターで抜け出した大迫が少しタメてオーバーラップした乾へ、乾のループシュートがバーに当たる。しかし、この2回の決定機を決め損ねた日本は70分に「罰せられる」ことに。初めてと言っていいぐらいのセネガルの細かいパスワークの後、マネが得意のニアゾーンへ流し込むパスを入れ、サバリが巧みなルーレットで柴崎を外してロークロス、ニアンが長いリーチで触り、走り込んだワゲが叩き込む。セネガルらしい個人技が炸裂したゴールで1-2。

 ここで日本は香川から本田圭佑へ交代。さらに原口に代えて岡崎慎司。岡崎と大迫の2トップに変化した。78分、昌子のクサビから岡崎→大迫とつなぎ、大迫のロブに岡崎がつっこむ。飛び出したGKが触れずに抜けたボールをゴールラインぎりぎりで乾が折り返し、本田が押し込んで2-2。少し弾んでいたボールをしっかりミートして2人のゴールカバーを外して蹴り込んだ。

 死力を尽くした90分間。ドローはどちらにとっても悪い結果ではない。日本は素早い囲い込み守備をロングボールで飛ばされながら、よく跳ね返してセネガルのリズムにさせなかった。ときおり繰り出してくるカウンターも何とかスピードを制御。ポゼッションから悪い形で奪われることも少なく、巧みな組み立てから2点を奪えた。引き分けは妥当な結果とはいえ、勝てる流れはあっただけに惜しい。

 読みの効いた守備と安定したゲームメーク、急所を突くパスを連発した柴崎、抜群のキープ力を示した大迫は初戦に続いて圧倒的な存在感を示していた。全体に個々のプレーは素晴らしく一体感のあるパフォーマンスをみせてくれた。

(文:西部謙司)

【了】

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