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柴崎&大迫の存在感、互角に渡り合った昌子。勝てる流れだけに惜しいが…賞賛したい一体感【西部の目/ロシアW杯】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

ハーフスペース占拠で追いつく

 11分、セネガルの先制点。ハイクロスを原口元気がヘディングでクリアしたが、サバリが拾ってシュート。GK川島永嗣のパンチングが目の前にいたマネに当たってゴールインした。原口は難しい体勢だったのでCKへ逃げたほうが安全だった。川島のパンチングはシュートの角度からいって右側へ弾くのは難しかったかもしれないが、むしろキャッチできたかもしれない。

 ボールを持てる日本は、長谷部誠がCBの間に下りてセネガルの一列目プレスを無効化していた。リードしたセネガルは守備のセットを4-4-2に切り替えていたので、3枚回しの日本はFWの脇をとりやすくなる。主に昌子がフリーとなって持ち上がる形が続いていたが、30分すぎから香川が左側のハーフスペースへ落ちてきた。同時にそれまでセンターをキープしていた柴崎岳が右側のハーフスペースへ落ちる。

 2トップの両脇のスペースを制御できなくなったセネガルを尻目に、柴崎から対角のロングパスが長友佑都へ。ペナルティーエリア内で相手2人をワンタッチコントロールで外した長友から乾貴士、乾が得意の角度からファーサイドへ巻くシュートを決めて同点に追いついた。日本はボールを持って何ができるかを示した。

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