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Jリーグ 5年前

槙野智章はW杯でも燃え尽きない。指揮官との約束から5ヶ月…天皇杯優勝への不退転の決意

第98回天皇杯決勝、浦和レッズ対ベガルタ仙台が9日に行われる。浦和は昨季のAFCチャンピオンズリーグを制したものの、J1では7位という成績で今季の出場を逃した。DF槙野智章は、その雪辱を果たすため、ロシアワールドカップ後のオフ返上でプレーを続けている。決勝を前に天皇杯にかける思いを口にした。(取材・文:藤江直人)

text by 藤江直人 photo by Getty Images

吉田麻也も危惧。W杯後3日で練習に参加

槙野智章
槙野智章はワールドカップでベルギーに敗れてロシアから帰国。すぐに浦和レッズの練習に復帰した【写真:Getty Images】

 ロシアワールドカップの決勝トーナメント1回戦でベルギー代表と繰り広げられた死闘の余韻と、後半アディショナルタイムの失点でまさかの逆転負けを喫した悔しさが色濃く残っていた7月10日。吉田麻也が投稿したツイートが、ちょっとした話題を呼んだ。

「Jリーグ組オフ少なすぎだよー。もっと選手の事労ってよー。笑 出てても出てなくてもみんな全てを出し切ってW杯で燃え尽きてるんだから…そんな簡単に切り替えられないって。誰のためにもならないよー。Jリーグさん頼みます」(原文のまま)

 ツイートにはロシアから帰国してわずか3日後の7月8日に、ともに戦った槙野智章が所属する浦和レッズの練習に参加したニュースが添付されていた。西野ジャパンに選出された選手たちの誰もが、疲弊し切った心と体を充電していた時期だったからこそ、吉田も驚きを込めて呟いた。

 誰よりも槙野自身がオフを欲していた。試合そのものはポーランド代表とのグループリーグ最終戦で先発フル出場しただけにとどまったが、ロシアへ出発する直前の5月中旬に始まった国内合宿から、すべてを日本代表のために捧げて戦ってきた。

「なので、ワールドカップから帰ってきたときに『休みが欲しい』と言ったんですけど……」

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