本田圭佑が感じた「煽ってきた責任」の重さ。「自分たちのスタイル」が結果を残せなかった理由とは?【日本代表平成の激闘史(11)】

2019年05月27日(Mon)9時55分配信

シリーズ:日本代表平成の激闘史
text by 元川悦子 photo Getty Images
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同じ過ちを繰り返す

 代役左サイドに岡崎慎司(レスター)を置いたのも想定外だった。当時所属していたマインツで1トップを張り、シーズン2ケタ得点をマークした彼は、ザックジャパンでは長い間、右サイドで黒子の役割に徹してきた。そんな彼をトップで使うならともかく、一度もやったことのない左サイドとは、本人も戸惑いを覚えたに違いない。

 右に大久保が入ったこともどう感じただろう。いずれにしてもチームは戦う前から不穏な空気に包まれていたのだ。

 立ち上がりこそ積極的に仕掛けた日本だが、前半38分にコンスタンティノス・カツラニスが2度目の警告を受けて退場し、日本が数的優位に立ったことで流れがガラリと変わった。堅守速攻に絶対的自信を持つギリシャは引き分け狙いにシフトし、ゴール前をガッチリと固めてきた。

 そうなるとさすがの日本もそう簡単には崩せない。後半から遠藤と香川という持てる駒を次々と投入しても状況は変わらない。後半23分に内田が送った絶妙クロスも大久保が外してしまう。そして結末はまさかのスコアレスドロー。最下位に沈んだ日本は1次リーグ敗退濃厚となった。

 奇跡を起こすためには、24日の最終戦・コロンビア戦で勝つことが最低条件。しかし決戦の地・クイアバはコロンビア国境に近い町で、試合開始の16時も凄まじい暑さだった。

 前日午後に現地入りした選手たちは涼しいベースキャンプ地・イトゥとの違いに戸惑った。が、暑熱対策をしている暇はない。イトゥからレシフェ、ナタル、クイアバに長距離移動するだけでも大変なのに、気候の差にフィットする余裕はなかった。「キャンプ地選定ミス」を日本サッカー協会は後に認めたが、まさに2006年ドイツと同じ過ちを繰り返してしまったのである。

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